店舗のスタイルには「郊外型店舗」と「都市型店舗」があります。
具体的にはどのようなところに違いがあるのでしょうか。
今回は、「郊外型店舗」と「都市型店舗」の違いについて解説します。
「郊外型店舗」とは?
「郊外型店舗」とは、「都市から少し離れた郊外エリアを商圏とする大型店舗」を意味する言葉です。
「郊外型店舗」の使い方
小売店や飲食店などの消費者向けビジネスでは立地により適切な店舗設計やビジネスモデルが異なります。
「郊外のライフスタイルに最適化された店舗」を指す言葉が「郊外型店舗」です。
「郊外型店舗」の特徴は「大きさ」です。
地価が安く出店に際して広い土地を確保しやすい郊外エリアでは広い売り場面積と駐車場を備えた大型店舗の建設が可能です。
規模が大きく大勢の客を受け入れ可能な「郊外型店舗」では自動車利用客を想定したビジネスを展開します。
「郊外型店舗」が主なターゲットとするのはファミリー層です。
土日や祝日に家族で連れ立って自動車でやってくるファミリー客が「郊外型店舗」の主要顧客層であり、販売する商品や提供するメニューも女性や子ども向けを充実させるなど顧客層に合わせたものが選ばれます。
立地の特徴としてはロードサイド型と呼ばれる幹線道路沿いに出店するのが「郊外型店舗」の基本戦略です。
自動車による交通アクセスを充実させることでファミリー層が利用しやすい店舗を目指します。
日本では長らく小売店の規模に規制がかけられていましたが大店法の改正により「郊外型店舗」が可能になりました。
80年代末から90年代初頭にかけて都心周辺を中心に「郊外型店舗」の回転が相次ぎ人々のライフスタイルに大きな影響を与えています。
「都市型店舗」とは?
「都市型店舗」とは、「都市中心部を商圏とする小型店舗」を意味する言葉です。
「都市型店舗」の使い方
地価が高く人口密度の高い都市部では狭い商圏でも十分に経営が成り立ちます。
「広い土地や大型店舗の確保が難しい都市部に出店される小型の店舗」が「都市型店舗」です。
「都市型店舗」は小さな店舗に商品やサービスが凝縮されていルのが特徴です。
利用客の多くは徒歩や自転車などで来店する近隣住民であり駐車場はないのが一般的で気軽に利用できる店舗設計が理想とされます。
土地が限られるため陳列する商品を絞り込んだりレイアウトを工夫したりするなどして狭い店舗でどれだけ商品やサービスを提供できるかが追求されます。
「郊外型店舗」と「都市型店舗」の違い
「郊外型店舗」と「都市型店舗」では「商圏」が異なります。
自動車利用が多い「郊外型店舗」では半径10キロを商圏としますが徒歩や自転車利用が中心の「都市型店舗」は半径600メートル程度が商圏です。
来店する日時にも違いが見られます。
「郊外型店舗」は土日や祝日の日中が来店のピークですが「都市型店舗」は平日の昼過ぎから夕方にかけてピークを迎えます。
まとめ
「郊外型店舗」と「都市型店舗」はリッチに加えビジネスモデルにも違いが見られます。
同じチェーン店でも店の印象はまったく異なるのでそれぞれの特徴を理解しておきましょう。