「気液平衡」と「飽和状態」の違いとは?分かりやすく解釈

「気液平衡」と「飽和状態」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「気液平衡」「飽和状態」の違いを分かりやすく説明していきます。

理科の疑問を解決していきましょう。

「気液平衡」とは?

気液平衡(きえきへいこう)とは、状態変化のひとつ。

上にのぼっていく分子と、下にとどまる分子の数が同じになる状況をいいます。

蒸発した分子と凝縮している分子の数が、一定になることをあらわしたものです。

分かりやすくいうと、気体になるもの、液体になるものがシーソーのように釣り合っていることをいいます。

例えばバケツに水をくんでおき、しばらく部屋に放置しておきます。

バケツの水はやがて蒸発して、最初よりも少なくなっていきます。

これは水の一部が、水蒸気になったからです。

見た目の水の量は減っているけれども、蒸発した水の量は増えているので、液体と気体の分子の数は同じになります。

物質の状態は変わっていても、そもそもの分子同士の数は変わらないことを気液平衡といいます。


「飽和状態」とは?

飽和状態(ほうわじょうたい)とは、その物質がめいっぱい溶けていること。

現実的にこれ以上溶かすのはむずかしい、極限状態をいいます。

どうがんばっても、それ以上溶けないのが飽和状態です。

飽和状態を知るには、それぞれの溶解度をおさえておく必要があります。

溶解度というのは100gの水にどのくらい物質が溶けるのか、あらわしたものです。

これは水の温度によっても変わってきます。

飽和状態になると液体に溶けきれなかった物質が、固体として姿をあらわします。

例えば食塩を水に溶かしていき飽和状態になると、溶けきれなかった塩が固体として底にたまります。

もともと「飽和」という言葉には「最大」という訳もあります。

そのため最大限に溶けている状態が飽和状態です。


「気液平衡」と「飽和状態」の違い

どちらも化学に出てくる言葉です。

「気液平衡」「飽和状態」の違いを、分かりやすく解説します。

・気液平衡は分子が同じこと、飽和状態はこれ以上溶けないこと
「気液平衡」「飽和状態」はどちらも化学で勉強するキーワードです。

似ている言葉のため、区別がむずかしく感じられます。

おさらいすると、気液平衡は気体になる分子と、液体になる分子の数が釣り合うこと。

蒸発と凝縮のスピードが同じになることです。

物質の性質が変わっても、蒸発した分子と凝縮した分子の数が同じであることを意味しています。

そして飽和状態とは、物質がこれ以上とけない、最大に溶けている状態をいいます。

すでに溶解度に達していて、これ以上溶けきれない様子です。

それぞれ性質が異なっている、化学の反応です。

区別して覚えておきましょう。

まとめ

「気液平衡」「飽和状態」の違いを分かりやすくお伝えしました。

気液平衡とは蒸発と凝縮、それぞれの速さが同じになること。

物体の性質は変わっているけれども、液体の分子と蒸発した分子が同じであることです。

そして飽和状態は溶解度に達していて、これ以上溶けない限界値をあらわします。