電車やバスといった公共交通機関を利用する際によく用いられる「乗り越す」と「乗り過ごす」。
この記事では、「乗り越す」と「乗り過ごす」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乗り越す」とは?
「乗り越す」は、目的地を越えて先に進むことです。
主に電車やバスといった公共交通機関に乗車している際に用いられる言葉で、A駅やBバス停に行くことを目的として乗車したものの、途中で予定が変わりA駅やBバス停を越えて先に進む際に「乗り越す」と言います。
途中で予定が変わり自分の意志によって、目的地よりも先に進むといったことが重要なポイントです。
「乗り越す」の使い方
「乗り越す」の場合、「予定が変更になったため乗り越す」や「一度、自宅に戻る必要が出たため乗り越す」など、頭に、なぜ、「乗り越す」ことになったのかということを付け加え用いることが多くなります。
また、「乗り越す」の場合、「乗り越し料金」や「乗り越し精算」などといった言葉もあります。
「乗り過ごす」とは?
「乗り過ごす」とは、目的地を越えて先に進むことです。
主に電車やバスといった公共交通機関に乗車している際に用いられる言葉で、A駅やBバス停に行くことを目的として乗車したものの、うっかり、A駅やBバス停で降りることができず、そのまま、過ぎ去ってしまうことを意味します。
この「乗り過ごす」の場合、あくまでも、自分の意志ではなく、不注意などによって発生した事態を指します。
居眠りをしていた場合やゲームをしていた場合など、自分のミスによって目的地で降りることができなかった場合、「乗り過ごす」となります。
「乗り過ごす」の使い方
「乗り過ごす」の場合、「居眠りをしていて乗り過ごす」、「ぼーっとしていて乗り過ごす」など、なぜ、「乗り過ごす」ことになったのかといったことの説明を加え用いられます。
「乗り越す」と「乗り過ごす」の違い
「乗り越す」も「乗り過ごす」も、目的地を越えてしまうといったことでは同じ意味の言葉です。
ただし、「乗り越す」は、あくまでも、自分の意志でありミスではありません。
一方、「乗り過ごす」は、自分の意志ではなく、あくまでもミスです。
その点が大きな違いです。
「乗り越す」の例文
・『移動途中に上司から予定変更の連絡があり、一駅乗り越すことになった』
・『ICカードの普及によって、精算の手間がなくなり気軽に乗り越すことができるようになった』
・『急に実家の母から連絡があり、帰宅途中、バス停を乗り越し実家に向かいました』
・『乗り越し精算を行うことを忘れてしまい、改札で引っかかってしまいました』
「乗り過ごす」の例文
・『疲れが溜まっていたのか、居眠りをしてしまい一駅乗り過ごしてしまった』
・『飲んで帰った時は、よく、乗り過ごしてしまいます』
・『乗り過ごしてしまったため、約束の時間に間に合わなかった』
・『乗り過ごしを防ぐため、私は、いつも、ドア付近に立って電車に乗るようにしています』
まとめ
以上、結果的には同じことでも、その中身の意味が異なった言葉となります。