適確に使い分ける必要がある「人間性」と「人格」。
この記事では、「人間性」と「人格」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人間性」とは?
「人間性」は、「人間らしさ」と言い換えることができます。
人間が持つ特有の本性を意味し、人間が生まれつき備えている性質を「人間性」と言います。
いわば、先天的に持っている性格で自分ではどうすることもできない、そんなものが「人間性」です。
言い換えれば、器量や徳、人情などを同じです。
「人間性」の使い方
「人間性」は、磨いたり、養ったり、するものです。
そのため、「人間性を養う」や「人間性を磨く」などといった使い方をします。
そのほか、「人間性を疑う」や「人間性を失う」、「豊かな人間性」などといった使い方もあります。
「人格」とは?
「人格」は、「性格」とも言い換えることができます。
その人固有の人間としての在り方を意味し、その人自身に備わっている品格などを指す言葉となります。
そのほか、「人格」の場合、優れた人に対し用いられることが多いといった特徴があります。
このように、「人格」というものは、生まれ持った性質ではなく、生きていく上で身に付けられた後天的なものを指す言葉となります。
言い換えれば、「キャラクター」や「持ち味」、「個性」、「人柄」などと同じです。
「人格」の使い方
優れた「人格」の持ち主のことを「人格者」と言います。
そのほか、「二重人格」や「人格形成」などといった言葉もあります。
使い方としては、「人格が変わる」や「人格を否定する」などといったものとなります。
「人間性」と「人格」の違い
「人間性」は、生まれ持った性質。
つまり、先天性のもの。
そして、「人格」は、生きていく中で身に付いた性質。
つまり、後天性のもの。
この違いが大前提としてあります。
そのうえで、「人格」の場合、周りから見て、その人が持ち合わせる優れたことに対し用いられるといった特徴があります。
「人間性」の例文
・『彼の常識の範囲方逸脱した今回の行動には、人間性を疑ってしまいます』
・『どんなスポーツでも、人間性が出てしまうものです』
・『あまりのショックな出来事で、人間性を失いかけてしまいました』
・『子供たちには、様々な方法で人間性を磨いてほしいと思っています』
「人格」の例文
・『決して、相手の人格を否定してはならないと父に教わり育ちました』
・『子供の人格形成において、家庭環境は非常に重要だと考えます』
・『ドラマで二重人格の話を見てから、自分もそうではないかと不安で仕方がない』
・『自分のことよりも周りの人のことを気にすることができる彼女は、人格者だと思う』
まとめ
以上のような違いがある「人間性」と「人格」。
そのため、使用する際の言葉にも違いがあります。
「人間性」は変わることはありませんが、「人格」は変わることがあります。
ただし、「人間性」も「人格」も磨くことは可能です。