この記事では、「抑える」と「抑制」の違いを分かりやすく説明していきます。
「抑える」とは?
「抑える」の主な意味は3つあります。
1つめはある水準よりも上にならないようにするです。
1か月に使える食費は3万円だと決めていたとします。
3万円と決めたので、この範囲の中におさめなければなりません。
そのため、安い商品を選んだり、うまく料理を工夫したりしています。
値上がりをしたからといって、3万円よりも上の数値、たとえば3万5千円とか、4万円とかになってはいけません。
こういった、ある水準よりも上にならないことを意味しています。
2つめは、相手の勢いがある範囲から出ないようにするです。
特にスポーツでのことをいいます。
野球のことで説明をします。
8回の裏、1点をとれば逆転できる状態だったとします。
逆転を狙っている側をA、そうさせないようにしている側をBとします。
Aのバッターは、ホームランを何本も打つ選手です。
Bは何としてでもホームランを打たれないように勢いを出させないようにしています。
その結果、8回の裏ではAは得点を取ることができませんでした。
このような、スポーツで相手の力をとどめることを意味しています。
3つめは、感情や欲望などが高くならないようにするです。
怒りを感じるような場面があったとします。
本当は怒りを爆発させて、相手に対して怒鳴りたいし、殴ったりもしたいです。
しかし、それをやってしまうと信頼を失うので、怒りの感情が高くなってそれが出てしまわないようにしました。
こういった、感情などが高くならないようにすることを意味します。
「抑える」の使い方
ある基準などよりも高くならないようにするといった意味で使用をします。
感情、欲望、勢い、水準などについていいます。
「抑制」とは?
「抑制」には2つの意味があります。
ひとつは、勢いをとどめるです。
ある病原菌がものすごい勢いで広がっていたとします。
広がってしまうと人間の健康に影響が出るため、広がらないようにしたいです。
広がるというのは勢いがあるからです。
この勢いが広がっていかないようにすることを、この言葉は意味しています。
もう一つの意味は、感情や欲望などを意識的に出ないようにすることです。
衝動的にそうしたいと思うことや、感情が出そうになることを、意識をして無理にでも出ないようにすることをいいます。
「抑制」の使い方
勢いが出ないようにする、感情などを出ないようにするという意味で使用をします。
「抑える」と「抑制」の違い
勢いをとどめる、感情や欲望を意識して出さないようにするといった意味が同じです。
「抑える」にはある水準よりも高くならないようにするという意味があり、「食費を抑える」などといいますが、これを「抑制」でおきかえることはしません。
「抑える」の例文
・『痛みを抑える』
「抑制」の例文
・『他国の勢いを抑制させる』
まとめ
2つの言葉の意味には同じ部分があります。