「砂」と「土」の違いとは?分かりやすく解釈

「砂」と「土」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「砂」「土」の違いを分かりやすく説明していきます。

「砂」とは?

「砂」とは岩石が細かく砕けたものです。

鉱物の破片から出来たものもあれば、石灰質の化石から出来たものもあります。

どういった由来でできたものであれ、「砂」は無機物です。

岩が雨に濡れても雨水は表面を流れていくように、細かくなった「砂」にも保水力がなく、栄養にもならないことから、「砂」では植物がほとんど育ちません。

「砂」には大きさの定義がしっかりとあり、一粒が2ミリメートルより小さく、16分の1ミリメートルより大きいものが「砂」として扱われます。

2ミリメートルより大きく粗いと礫になり、16分の1ミリメートルより小さいとシルトになり、「砂」としては扱われません。

また「砂」のほとんどは、細かく砕かれる過程でその構成物質が単一である、いわゆる単結晶になっています。


「土」とは?

「土」とは岩石が細かく砕けた物をはじめとして、様々な物が混ざった混合物です。

岩石が風化し削られる中で飛んだ破片もありますし、枯れ落ちて地面に落ちた葉っぱ、生物の死骸など、様々なものが混ざり合ってできています。

そのためどのような物質で構成されているかも場所ごとに違い、何でできた「土」なのかによって腐葉土など種類分けされることも多いです。

「土」はその構成物質に岩石が細かく砕けたもの、いわゆる「砂」も含んでいますが、「砂」以外の物も多量に含んでいるので、「砂」とは異なる様々な性質を持っています。

構成物質によっては高い保水力がありますし、植物の栄養源にもなり、様々な生物が生きるための住処となるのも「土」の役割です。

また土は塊になることも細かく砕けることもありますが、大きさについての定義はなく、大きい塊でも小さな粒でも「土」として扱われます。


「砂」と「土」の違い

「砂」「土」の違いを、分かりやすく解説します。

岩石が細かく砕けたものが「砂」で、鉱物が砕けたものをはじめ様々なものが混合されてできているものが「土」です。

「砂」は無機物ですが、「土」はほとんどの場合で有機物を含んでいます。

「砂」は基本的に一つの鉱物からなる結晶体ですが、「土」は複数の物質が混じり合ってできているものです。

また「砂」には大きさと小ささに限度があり、それを超えて大きかったり小さかったりすると「砂」として扱われなくなります。

しかし「土」はどれだけ小さくても、どれだけ大きくても「土」として扱われ、大きさに関する基準はありません。

まとめ

様々な事情で細かくなった岩石の破片が「砂」で、「砂」をはじめとした様々なものが混ざり合ってできたものが「土」という関係性です。

「砂」も地球上のあらゆる場所にありますが、地球において多くの地表は様々な物が混じり合った「土」でできています。

「砂」だけでは生物を支えることはできませんが、「土」は水を蓄え植物の栄養源となり、食物連鎖や生命のサイクルを回す助けになっている、生物にとっても欠かせないものです。