「カシミヤ」と「ウール」の違いとは?分かりやすく解釈

「カシミヤ」と「ウール」の違い専門用語・業界用語

マフラーやセーター等、冬に身に付けるファッションアイテムの素材にカシミヤとウールがあります。

カシミヤとウールの違いについて紹介します。

カシミヤとは?

カシミヤは、カシミヤヤギの毛から作られる素材です。

カシミヤヤギはインドの北部にあるカシミール地方に生息しているヤギで、表面の粗毛の下にある柔らかい毛が素材として使用されます。

カシミヤは保温性に優れており、軽くて非常に暖かいことからセーターやマフラー、コートなど冬の衣類や防寒アイテムに用いられています。

カシミール地方は冬は極寒で、夏は酷暑という自然環境です。

その厳しい寒さに耐えるため、冬になると柔らかい毛が生えてきます。

そして春になって暖かくなると、毛が生え代わります。

その際に集めた毛がカシミヤの原料となるのです。

落ちた毛を拾い集めたり、櫛で梳くなどして集めなければいけないので、とても手間がかかります。

また、1頭につきわずかな量しか採れないので、カシミヤはかなり貴重です。

そのため高級品として扱われています。

カシミヤは暖かいだけではなく肌触りも滑らかで、美しい光沢もあります。

ただし、毛玉ができやすかったり、水に弱いのがデメリットです。


ウールとは?

ウールは、羊の毛から作られている素材です。

オーストラリアやニュージーランド、中国、フランスなどがウールの産地で、日本で使われているウールもほぼ海外から輸入されています。

メリノ種と呼ばれる羊の毛が使われることが多いです。

ウールの特徴は熱伝導率が低いことで、冬は暖かく夏は涼しいという特徴があります。

それから染色性にも優れているので、染色しやすく色落ちはしにくいといのも大きなメリットです。

ウールは、ニットやセーター、マフラー、ストール等様々な衣料品に用いられています。

また、ラグやカーペット等に用いられることもあります。

ウールのデメリットとしては水に弱いことで、濡れると繊維が縮んでしまいます。

洗濯する時にはクリーニングに出したり、ウール用の洗剤を使用するのがおすすめです。


カシミヤとウールの違い

カシミヤはヤギの毛を原料としていて、ウールは羊の毛を原料としているところに違いがあります。

ただし、カシミヤも含めて動物の毛からできている素材をウールと呼ぶこともあります。

その場合には、カシミヤもうさぎの毛からできているアンゴラなどもウールに含まれます。

しかし、日本でウールというと羊毛からできているものを指すことが多いです。

カシミヤはウールよりも暖かく、少ない量しか採れないので希少性も高いです。

そのためカシミヤの方がウールよりも値段も高くなっています。

ウールもカシミヤ程ではないですが十分な保温性があり、丈夫な生地です。

まとめ

カシミヤとウールの違いは、使用されている動物の毛の種類にあります。

カシミヤはヤギの毛を使用していて、ウールは羊の毛を使用しています。

カシミヤの方が、ウールよりも軽くて暖かいです。