「素うどん」ってなに?「かけうどん」とはどこが違う?同じうどんでも言葉の印象が違う理由とは?
この記事では、「素うどん」と「かけうどん」の違いを分かりやすく説明していきます。
「素うどん」とは?
基本的に関西で使われる事の多い具の入っていないうどんを指します。
うどん屋はもとより牛丼チェーンなど麺類を提供する店でも一般的に使われてきました。
また家庭でも「素うどん」は天婦羅や月見など具を乗せないで出す軽食として認識されています。
「かけうどん」とは?
「かけうどん」は主に関東で使われる言葉でベーシックなメニューとしてのうどんを指します。
しかし「素うどん」とは違い、温かい汁をかけたうどんを指す場合も多く使われてきました。
かけで◯◯入りなどと使用する場合も多々あり、広義として温かいうどんを指す事が多いようです。
「素うどん」と「かけうどん」の違い
大きな括りとしては具なしのうどんを指すのはどちらもも共通です。
主な違いは関西からその周辺地域で「素うどん」は使われ、関東では「かけうどん」が使われています。
ただし微妙なニュアンスの違いが存在しており、関西人と関東人では受け取り方が違うのも事実でしょう。
「素うどん」の使用例
・『関西の素うどんの持つ意味とは?』
関西圏では少年、少女時代の土曜の昼食によく母親から「素うどん」を出された方も多い事でしょう。
各自自分でカスタムして食べるのは常識で関東の「かけうどん」よりもポジティブな捉え方の食べ物だと言っていいでしょう。
・『素うどんのニュアンスの違い』
「素うどん」は関西圏ではベーシックなメニューとして確立されており、前述した通りマイナスイメージはありません。
「かけうどん」という言葉は1980年代末に日本で大流行した一杯のかけそばの影響もあり、ネガティブなイメージをもたれがちです。
「かけうどん」の使用例
・『温かいうどんの総称』
「かけうどん」は関東で多く使われる言葉で具なしのうどんを指します。
ただし実際の店舗での注文状況をみると温かいうどんを指し示し、そのあとに具体的なトッピングをつけ加えるケースも多いでしょう。
・『かけうどんが温かいうどんを指す理由とは?』
実は江戸時代の江戸、大坂では基本の具なしのうどんの表記はうどんで共通でした。
違いはあんかけとのっぺいに代表される一部の具ありの種類だったとされています。
冷たいそばがぶっかけとして人気を呼び、それに対して温かいそばをかけと呼ぶようになりました。
そのため「素うどん」よりも温かいうどんを兼ねて呼ぶ事が「かけうどん」には多いのだと言えるでしょう。
まとめ
基本的に「素うどん」と「かけうどん」は同じ食べ物で具なしのうどんを指します。
使用地域が関西圏と関東圏でそれぞれ使われてきた言葉だと言っていいでしょう。
ただし「かけうどん」は同じ具なしのうどんでありながらも温かいうどんの意味合いを含む比率が高めです。
また1989年に社会現象となった童話かつ映画一杯のかけそばの影響もあり、同じ具なしのうどんでも「かけうどん」にはやや貧乏、寂しい食事などネガティブな印象をもたれる方も多いように思われます。