この記事では、「煩わしい」と「厄介」の違いを分かりやすく説明していきます。
「煩わしい」とは?
「煩わしい」には4つの意味があります。
1つめは、手間がかかったり、簡単ではなかったりして、できれば避けたい気持ちであるのです。
雨の日に外出しなければならなかったとします。
雨で服は濡れるし、バスは遅れがちだし、外出するのが面倒に感じます。
このときのような気分を意味します。
2つめは、いろいろなものが複雑に入り混じっているです。
事務手続きでこういったことがよくあります。
所定の場所に決められた事柄を書かなければならなかったり、必要な書類をいくつか用意しなければならなかったりします。
やらなければならないことがいくつもあり複雑です。
3つめは気がおかれるです。
心配したり、気を遣ったりするといった意味になります。
4つめは体の具合が好ましくないです。
「煩わしい」の使い方
いくつかの意味がありますが、手間がかかってできれば避けたい、複雑だといった意味で使用されています。
「厄介」とは?
「厄介」には3つの意味があります。
1つめは、手間がかかり、できれば避けたいこと、またそのさまです。
屋根裏にネズミが住みついてしまったとします。
ネズミが住みつくと屋根裏がうるさくなったり、糞や尿などで家が汚れたりして面倒なので、できればネズミとはかかわりたくないです。
こういったことは「厄介な相手」などといいます。
2つめは、世話になること、また世話をすることです。
この場合の世話をするとは、ペットにエサを与える、散歩に連れていくといったことではなく、本来は自分で生活をしていけるけれど親に世話をみてもらうといったことを指しています。
3つめは居候です。
他人の家に住まわせてもらい、食事を食べさせてもらったり、眠る場所を提供してもらったりすることをいいます。
「厄介」の使い方
できれば避けたいことという意味や、世話になる、世話をするという意味で使用をします。
事柄そのものに手数がかかることに使う場合が多いです。
「煩わしい」と「厄介」の違い
手間がかかったり、簡単ではなかったりして、できれば避けたいという意味が同じです。
しかし、使い方が異なり、「出かけるのが煩わしい」とはいいますが、「出かけるのが厄介」とはいいません。
また、後者には世話になる、世話をする、居候という意味もあります。
「煩わしい」の例文
・『煩わしい手続きを済ませる』
・『毎回報告することが煩わしい』
・『複数のパスワードを使い分けるのが煩わしい』
・『メンテナンスが煩わしい』
「厄介」の例文
・『厄介なやつらがやってきた』
・『厄介な作業』
・『厄介な敵』
・『厄介だからかかわらないようにする』
まとめ
手間がかかったり、簡単ではなかったりして、できれば避けたいという意味が同じですが、使い方に違いがあります。
また、一方には世話や居候の意味もあり、この点にも違いがあります。