この記事では、「排他的経済水域」と「領海」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「排他的経済水域」とは?
「排他的経済水域」は「はいたてきけいざいすいいき」と読みます。
「EEZ(exclusive economic zone)」英語表記します。
「排他的経済水域」は、「沿岸国が海洋および、海底下の生物、鉱物資源の探査、開発、保存、管理などに関して、主権的権利を持つ水域のこと」という意味があります。
海に面している国のことを、沿岸国と呼び、その国の周囲の海に関しては、生物や鉱物を探査したり、開発したり、管理できる権利があり、その範囲のことを、「排他的経済水域」と呼びます。
「排他的経済水域」の幅は、沿岸から200海里、(約370km)と決まっていて、それを超えてはならないという国際的なルールがあります。
この、「排他的経済水域」の外側は「公海」となり、国際法上、特定国家の主権に属さないため、各国が自由に使用できる海域となります。
「領海」とは?
「領海」は「りょうかい」と読みます。
「領海」は、「国家の領域の一部で、沿岸に沿って一定の幅を持つ、帯状の海域のこと」とされています。
現在は、原則として、12海里(22km)が「領海」となります。
「領海」の海、「領海」の上空、「領海」の改訂は、沿岸国の主権が及ぶ場所になります。
国土である領土と、国土と「領海」の空を意味する領空とともに、国家領域の一つになります。
他国の軍事船などが、日本の「領海」の中を通航するとき、「領海侵犯(りょうかいしんぱん)」と読んだり、「領海侵入」と呼ばれて、大きなニュースになります。
ただし、その国に害を及ばさないと思われるタンカーなどの商業船などが通行する場合は「無害通航」と呼ばれ、認める必要があります。
「排他的経済水域」と「領海」の違い
「排他的経済水域」と「領海」の違いを、分かりやすく解説します。
「排他的経済水域」は、「沿岸国が海洋および、海底下の生物、鉱物資源の探査、開発、保存、管理などに関して、主権的権利を持つ水域のこと」という意味があります。
一方で、「領海」は、「国家の領域の一部で、沿岸に沿って一定の幅を持つ、帯状の海域のこと」とされています。
どちらも沿岸国がもつ権利と幅についての言葉になります。
ただし、「排他的経済水域」は、200海里の幅を持つのに対して、「領海」は12海里の幅だという違いがあります。
また「排他的経済水域」は基本的に経済的な権利に限定するのに対して、「領海」は国土と同じ権利を持つと考えることができるという違いがあります。
まとめ
「排他的経済水域」と「領海」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味を知ることで、日本の周囲のどのような意味を持つ海が広がっているのかが理解できるかもしれません。