この記事では、「合弁花」と「合弁花類」の違いを分かりやすく説明していきます。
「合弁花」とは?
「合弁花」とは、「隣り合う花びらがつながっている状態」を意味する生物学・植物学の用語です。
「合弁花」に当たる代表的な花として、「アサガオ・ヒマワリ・ツツジ・菊・サルビア・タンポポ」などを挙げることができます。
「合弁花」とされる花・植物の分類学上の科として、「キク科・キキョウ科・ツツジ科・リンドウ科」などがあります。
同じ「合弁花」にも細かな形態の違いが認められるため、「合弁花」と呼ばれる植物には「舌状花・鐘形花・管状花」なども含まれることになります。
生物学的に「合弁花」を分けると、「被子植物の双子葉類で合弁花冠を有するもの」に分類することができます。
「被子植物」は「種子が子房で包まれている植物で裸子植物が進化したもの」を指していて、「合弁花」はその一種という生物学上の位置づけになります。
「合弁花類」とは?
「合弁花類」とは、「隣り合う花びらがつながった状態の花を咲かせる種類の植物をまとめた群・グループ」を指し示している生物学・植物学の用語です。
「合弁花類」は植物の進化の歴史的プロセスを踏まえた分類です。
「合弁花」が含まれるとされる群が「合弁花類」です。
「合弁花類」は「隣接している一枚一枚の花びらが癒合している状態の植物をグループにした群」を意味していることになります。
「合弁花類・合弁花」の対義語は、一つ一つの花びらがつながらずに離れている「離弁花類・離弁花(りべんか)」になります。
代表的な「離弁花」には、「サクラ・マメ類・アブラナ」などがあります。
植物の進化史の流れにおいて、「離弁花類」が進化して「合弁花類」が分岐したとされます。
ただし「合弁花類」は一つの祖先の系統樹だけから進化した「単系統群」ではないため、「合弁花類に離弁花類が含まれること」もあります。
一方で、「合弁花類」へと進化した後は、二度と「離弁花類」に戻ることはないとされています。
「合弁花」と「合弁花類」の違い
「合弁花」と「合弁花類」の違いを、分かりやすく解説します。
「合弁花」とは、「花弁が癒合してつながっている状態の花」です。
あるいは「離弁花ではない花」のことを、「合弁花」と呼びます。
具体的な「合弁花」として、「アサガオ・タンポポ・菊・ツツジ・サルビア」などを挙げることができます。
「合弁花類」と呼ばれる群は、「花びらが一枚でくっついている合弁花を分類した植物学上の群(グループ)」を意味している違いがあるのです。
「合弁花類」とは「生物学の植物分類を前提とした群・カテゴリー」という概念的なフレームワークであり、実際の植物(花)そのものではありません。
それに対して「合弁花」というのは、「合弁花類」の中に分類されて配置されている「アサガオやヒマワリ、菊などの具体的な個別の花」のことを意味している点が異なっています。
まとめ
「合弁花」と「合弁花類」の違いについて説明しましたがいかがでしたか?「合弁花」と「合弁花類」の違いを詳しく知りたい場合は、この記事の解説をチェックしてみてください。