「畜産」と「酪農」と「牧畜」の違いとは?分かりやすく解釈

「畜産」と「酪農」と「牧畜」の違いとは?生活・教育

この記事では、「畜産」「酪農」「牧畜」の違いを分かりやすく説明していきます。

「畜産」とは?

「畜産」「ちくさん」と読みます。

「畜」という字には「人間に養われる動物」「牛馬犬鶏などを飼う」という意味があります。

「産」には「子をうむ」「子どもが母親の胎内から出る」「うむ」「うまれる」という意味を含んでいます。

「畜」「産」の2つの漢字から構成される「畜産」は、「家畜を飼い、繁殖させ、乳、肉、卵などの生活に有用な物を生産し、利用をはかる産業」のことです。


「畜産」の例文

・『酪農や畜産に使用されている土地です』
・『畜産の動物によって出されている』
・『黒毛和牛に代表される畜産も盛んである』
・『各国の畜産業の視察と研究に没頭する』


「酪農」とは?

「酪農」「らくのう」と読みます。

「酪」には「牛・羊・馬などの乳から作った滋養飲料」「クリーム・ミルク・チーズの類」という意味があります。

「農」「田畑を耕して穀物や野菜などをつくる」という意味をもっています。

「酪」「農」から構成される「酪農」は、「ウシ、ヒツジなどを飼育してその乳をしぼり、加工してバター、チーズ、練乳などの乳製品をつくる農業」という意味です。

「酪農」の例文

・『酪農家にとって、朝夕に乳を搾るとともに、いつも牛舎を清潔に掃除し、糞尿を処理することも大切な仕事です』
・『沿岸部では漁業、内陸部では酪農が盛ん』
・『酪農などを中心とした農業が盛んである』
・『農業としては水田と畑作、酪農がある』

「牧畜」とは

「牧畜」「ぼくちく」と読みます。

「牧」「ウシ・ウマ・ヒツジなどを放し飼いにする所」「かう」「家畜をかう代」という意味があります。

「畜」は前述したように、「人間に養われる動物」「牛馬犬鶏などを飼う」という意味です。

「牧」「畜」で構成される「牧畜」「牧場で、ウシ、ウマ、ヒツジなどの家畜を飼い養って繁殖させること」という意味があります。

「牧畜」の例文

・『従来どおり、農耕、牧畜などができる』
・『東部においては牧畜が盛んに営まれる』
・『農業が主な産業で、特に牧畜が盛んである』
・『このため作物の栽培にも牧畜にも適さない』

「畜産」と「酪農」と「牧畜」の違い

「畜産」「酪農」「牧畜」の違いを説明します。

「畜産」とは「家畜を飼い、繁殖させ、乳、肉、卵などの生活に有用な物を生産し、利用をはかる産業」です。

「酪農」「ウシ、ヒツジなどを飼育して、乳製品をつくる農業」のことです。

「牧畜」とは「ウシ、ウマ、ヒツジなどの家畜を飼い養って繁殖させる」行為のことをいいます。

「畜産」の一つの形態として「酪農」があります。

そして乳製品をつくる農業が「酪農」です。

「牧畜」とは家畜を飼い養って繁殖させる行為そのもののことを表します。

まとめ

以上が「畜産」「酪農」「牧畜」の違いです。

「畜産」とは「家畜を飼い、繁殖させ、有用な物を生産し、利用をはかる産業」

「酪農」「畜産」の一つの形態で「家畜を飼い繁殖させ、乳製品をつくる農業」のことをいいます。

「牧畜」は家畜を飼い養って繁殖させる行為のことです。