「岩石」と「鉱物」の違いとは?分かりやすく解釈

「岩石」と「鉱物」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「岩石」「鉱物」の違いを分かりやすく説明していきます。

「岩石」とは?

砂や泥などが押し固められたもの、マグマが冷えて固まったものなどです。

地球を形作っている物質からできている、一種類または複数の鉱物が集まってできた固まりを意味しています。

この言葉が指すものは3種類に分類できます。

1つめは堆積岩です。

海水中、河川敷、湖などに砂や泥などがたまり、それが長い年月をかけて押し固められたものをいいます。

2つめは火成岩です。

マグマが冷えて固まったものことです。

マグマは天体の地下に存在している溶解状態の物質のことです。

火成岩には、地上または地下の比較的浅いところで冷えて固まったものと、地下の深いところで固まったものとがあります。

3つめは変成岩です。

堆積岩や火成岩が、高い温度や高い圧力などにさらされて組成や鉱物の組み合わせが変わってできたもののことです。

これらはどれも地球を形作っている物質によってできています。

そのため、人工的に作り出したものは、自然のものと形が似ていてもこれにあてはまりません。

また、この言葉が指すものは大きさの定義はなく、大きなものでも小さなものでも、この言葉が指すものになります。

代表的なものをいくつか紹介します。

砂岩は砂が固まってできたものです。

砂の粒の色によって、固まりの色が違います。

泥岩は泥が固まってできたものです。

黒っぽい色をしたものが多くあります。

安山岩はマグマが冷えて固まったものです。

シリカを中程度に含んでおり、灰色をしています。

花崗岩は御影石とも呼ばれるもので、墓石や建材などに使われています。


「岩石」の言葉の使い方

地球を形作っている、砂、泥、マグマなどの自然の物質が固まったものを指して使用する言葉です。

自然の物質によってできているものをいい、人工的に作ったものは形が似ていてもこの名では呼びません。

大きさは関係なくこの名で呼ぶことができます。


「鉱物」とは?

自然に存在する無機物で、物理的・化学的にほぼ均一な性質を示す固体の物質のことです。

多くは結晶の状態になっています。

これは自然の物質を指しており、人工的に作ったものではありません。

食塩は塩化ナトリウムという無機物が結晶になったものですが、海水から水分を蒸発させるなどして人間が作ったものなので、この言葉が指すものにはあてはまりません。

また、これは無機物を指しており、固体であっても有機物はあてはまりません。

つまり、植物などはこれにあてはまらないということです。

「鉱物」の言葉の使い方

自然に存在する無機物で、物理的・化学的にほぼ均一な性質を示す固体を指して使用する言葉です。

有機物や人工物には使用しません。

「岩石」と「鉱物」の違い

どちらも自然の物質によって作られたものですが、意味は異なります。

「鉱物」には物理的・化学的にほぼ均一な性質があります。

「鉱物」などが集まってできたものが「岩石」です。

まとめ

2つの言葉が指すものは自然の物質である点が同じですが、意味は異なります。