この記事では、「薄力粉」と「小麦粉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「薄力粉」とは?
小麦を粉にしたものの中で、タンパク質含有量が比較的少ないもののことです。
小麦は用途によって、硬質小麦、中間質小麦、軟質小麦、ギュラム小麦に分類されます。
これらをひいて粉にしたものが小麦粉です。
小麦粉はタンパク質量によって、強力粉、中力粉、「薄力粉」に分類されます。
「薄力粉」は3つの中でもっともタンパク質量が少ないものです。
100gあたりのタンパク質量を比較すると、「薄力粉」は8. 3g、中力粉は9. 0g、強力粉は11. 8gです。
この言葉が指すものを使用した料理には、てんぷら、お菓子、クリームシチューなどがあります。
特にお菓子にはよく使われています。
これを使用することで、ケーキだったらふんわり柔らかに、クッキーはサクサクとした食感になります。
クリームシチューに加えれば、ややとろっとします。
「薄力粉」の言葉の使い方
小麦を粉にしたものの中で、タンパク質量が少ないものを指して使用する言葉です。
製品として売られているものにこの言葉が記載されています。
そのため、タンパク質量を確認しなくても、この言葉が指すものであることを判断できます。
「小麦粉」とは?
イネ科の一年草の種子をひいて粉にしたものです。
この種子の構造を簡単に説明します。
粒の外側は表皮といいます。
この部分にはミネラルや食物繊維が多く含まれています。
真ん中の部分は胚乳です。
この部分はでんぷんとタンパク質で構成されています。
胚乳のそばに胚芽があります。
これは芽を出す部分で、脂質、タンパク質、ミネラルなどが含まれています。
白い粉になっているものは胚乳が原料になっています。
小麦は米のように表皮だけを取り除くことが難しいので、表皮も含めてすべてをひいて粉にします。
しかし、これでパンなどを作るともそもそとした食感になります。
そこで、どうにか胚乳だけをきれいに取り出そうとしました。
まず、胚乳だけを大きくカットして取り出します。
胚乳にはまだ表皮が少し残っているので、胚乳を細かくして表皮の破片を取り除いていきます。
こうしてだんだんと小さくして粉状にします。
この食品は、パン、ピザ、うどん、中華まんなどさまざまな食品に活用されています。
これを原料として、砂糖やベーキングパウダーなどを加えたホットケーキミックスや、山芋の粉などを加えたお好み焼き粉などもあります。
ミックスされているものを使うと簡単にその料理を作ることができます。
「小麦粉」の言葉の使い方
イネ科の一年草の種子をさらさらとした微粒子状にしたものをいいます。
表皮が混ざっているものは全粒粉と呼ばれています。
「薄力粉」と「小麦粉」の違い
小麦を粉状にしたものが後者です。
含まれるたんぱく質量によって分けた呼び方が前者です。
まとめ
小麦を粉にしたものの総称なのか、タンパク質量によって分類したものなのかという点に違いがあります。