「スパイス」と「ハーブ」はどちらも調味料の一種ですが、使用されている部位や用途などが異なります。
この記事では、「スパイス」と「ハーブ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スパイス」とは?
「スパイス」は英語の“spice”が元になった言葉で、日本語では「香辛料」や「香味料」、「薬味」と訳されます。
「植物の葉や根、果実、樹皮などを乾燥させて生成する調味料」のことを指し、料理に風味や香りをつけたり、肉の臭みを消したりするために用いられます。
「ハーブ」とは?
「ハーブ」は英語の“herb”が元になった言葉ですが、“herb”の語源はラテン語で「薬草」を示す“herba”とされ、日本語では「香草」や「薬草」、「風味用の植物」と訳されています。
もともとは「欧州で伝承医学に使用されてきた植物」という意味がありましたが、現在では「人間に対して有用とされる香りのよい植物の総称」と認識され、民間療法に用いられるほか、料理の香りづけや防虫、保存料などに利用されています。
「スパイス」と「ハーブ」の違い
「スパイス」と「ハーブ」は双方とも植物由来で料理には欠かせない調味料の一種ですが、それぞれの原料や特徴などに違いがあります。
「スパイス」は「植物の葉や根、果実、樹皮などを乾燥させてつくられる調味料」を指し、「芳香作用」や「刺激性」があるのが特徴で、料理の香りづけや風味づけ、肉の臭み消しや防腐対策、料理の旨みアップに役立つとされています。
「スパイス」には数多くの種類がありますが、特に有名なのは胡椒やシナモン、ナツメグ、カルダモン、クローブ、ターメリック、トウガラシ、クミン、サフランなどで、日本の食材では「薬味」と呼ばれているショウガや山椒、ワサビなどが「スパイス」にあたります。
「スパイス」には健康増進作用もあり、血行促進や発汗作用などに期待できるといわれています。
一方、「ハーブ」は「かつて欧州で伝承医学に用いられていた植物」のことを指しますが、現在では「人間に対して有用とされる香りのよい植物の総称」と捉えられることが多く、主に「植物の茎や葉、花」を使用するのが特徴です。
料理では香りづけや臭み消しなどに使用されており、バジルやパセリ、タイム、ローズマリーなどが有名で、国内の食材ではヨモギやシソなどが「ハーブ」にあたります。
香りに様々な効能があることでも知られ、ラベンダーやカモミール、ローズマリーなどはアロマオイルの原料としてもポピュラーな存在です。
そのほか、「ハーブ」には防虫作用も期待でき、特にレモングラスやペパーミント、ローズマリー、ティートリーなどが虫よけ対策に役立つとされています。
まとめ
「スパイス」と「ハーブ」は「植物の使用部分」や「用途」などに細かな違いがありますが、双方とも料理や健康への良い効果が期待できるという共通点があります。
ぜひ参考にして両者の特徴や持ち味を知り、日々の生活に取り入れてみましょう。