この記事では、「自然塩」と「食塩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「自然塩」とは?
海水を天日干ししたり、平釜で煮詰めたりした、精製していない塩や精製していない岩塩など塩のことです。
公的な基準や定義はなく、この言葉をパッケージに記載することは制限されています。
この塩の製造方法を簡単に説明します。
岩塩は採掘しているのですが、それ以外のものは原料となるのは海水です。
海水にはナトリウムが含まれており、これを結晶化させます。
海水を広げて天日に当てていると水分が蒸発をしてきて、結晶がでてきます。
しかし、この方法は雨が長期間降らず、日差しが強い地域でないと行うことができません。
日本は雨が多いので、天日干しだけで作ることは難しいです。
日本の場合は釜で煮詰めて結晶を取り出しています。
また、逆浸透膜に通してから霧状にして、これを高温で瞬時に粉末にして塩を作る技術もあります。
海水の水分を蒸発させて結晶を取り出しているので、海水に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルも含まれています。
製造方法や原料となる海水の違いによって、含まれるミネラルの量やバランスはやや変わります。
この塩は普通に料理の調味料として使用することができます。
開封後、時間が経つとべたついてしまうことがありますが、フライパンで炒れば、さらさらとした状態になります。
「自然塩」の言葉の使い方
海水を天日干ししたり、煮詰めたりした塩や岩塩を指して使用する言葉です。
精製していないものをいいます。
「食塩」とは?
食用にする精製された塩のことです。
99. 5%以上が塩化ナトリウムです。
製造方法を簡単に説明します。
原料となるのは海水です。
海水には不純物が含まれているのでろ過します。
ろ過した海水をイオン膜に通します。
これによって濃い海水と薄い海水にわけることができます。
この中には塩化ナトリウムが含まれています。
濃い海水の水分を熱で蒸発させると、塩化ナトリウムの結晶ができあがります。
これを乾燥させて、袋詰めをしたものが出荷されます。
精製をしているので、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルはほぼ含まれていません。
何度かろ過をしているので、海水中の不純物は取り除かれており、汚染の心配はありません。
調味料として使用する場合、使い過ぎると塩辛くなります。
人間にとってちょうどよく感じる塩分濃度は0. 8~1. 1%ほどです。
「食塩」の言葉の使い方
海水から作られた精製をしている塩を指して使用する言葉です。
白いものをいいます。
「自然塩」と「食塩」の違い
どちらも海水を原料としている点は同じですが、製造方法は含まれるミネラルの量に違いがあります。
前者は天日干しをしたり、釜で炊いたりして作っています。
そして、塩化ナトリウム以外のミネラルも含まれます。
後者は精製をしています。
塩化ナトリウム以外のミネラルはほぼ含まれていません。
まとめ
2つのものは製造方法や含まれるミネラルに違いがあります。