この記事では、「穀物酢」と「米酢」の違いを分かりやすく説明していきます。
「穀物酢」とは?
「穀物酢」とはお米や小麦、トウモロコシなどの穀物を使って醸造したお酢です。
味は切れ味の鋭い酸味が特徴になります。
様々な穀物を使っているからか、原料となった穀物自体の香りは乏しいのですが、それだけに加熱することで香りが飛んでしまう心配もありません。
穀物の香りがないことは必ずしも悪いわけではなく、癖が少ない分他の香りを大事にしたい場合に重宝されます。
値段も安いので日本で使われるお酢としては一番ポピュラーであり、レシピなどでただ酢とだけ書かれている場合、基本的にこの「穀物酢」を指しています。
そのままでは酸味が強いことと、加熱による風味の劣化がないことから、特に加熱する調理に向いているお酢です。
とは言え必ずしも加熱して使うというものではなく、そのまま掛けることもありますし、日本で料理に酸味を加えたい場合、様々な調理法であらゆる料理に使われる、汎用性の高い調味料と言えます。
「米酢」とは?
「米酢」とはお米だけを主原料として醸造したお酢です。
お酢なので酸味は当然ありますがキツい酸味ではなくまろやかで優しい酸味をしており、お米が持つ香りや甘みといった特徴が残っています。
そのため特に米飯との相性がとてもよく、お寿司などに使われる酢飯には、この米酢を使ってすし酢を作ることが多いです。
ただしお酢を加熱すると酸味や香りが飛んでしまうというのは「米酢」も例外ではないため、加熱すると酸味が物足りなく感じやすいですし、特徴である香りもなくなってしまいます。
そのため先述したお寿司のすし酢のように加熱しない料理に使われたり、お酢の肉を柔らかくするなどの効果だけを求めて酸味は求めていない場合などに使われる調味料です。
「穀物酢」と「米酢」の違い
「穀物酢」と「米酢」の違いを、分かりやすく解説します。
お米だけでなく小麦やトウモロコシといった様々な穀物を混ぜ合わせて醸造したお酢が「穀物酢」で、お米とそれを発酵させお酢にするのに必要な原材料だけを使って醸造したお酢が「米酢」です。
「穀物酢」は酸味が強く香りは比較的小さいですが、「米酢」は酸味がまろやかでお米の香りが感じられるという違いがあります。
商品のグレードにもよりますが、基本的に「穀物酢」は安価で購入できますが、「米酢」は比較的値段が高いです。
調味料として使うにあたり「穀物酢」は加熱する料理に、「米酢」は加熱しない料理に適しています。
まとめ
どちらもお米を使ったお酢ですが、お米以外の穀物を使っているのが「穀物酢」で、お米オンリーのお酢が「米酢」です。
材料が違うと出来上がるものも違い、調味料として味や香り、そして使い途にも意外と大きな差が生まれ、どちらを使うかで料理の味も変わってくるので、それぞれの特徴を把握して、調理法に合わせた方を使うと、より美味しい料理が作りやすいでしょう。