この記事では、「本部」と「支部」の違いを分かりやすく説明していきます。
「本部」と「支部」の違い
「本部」と「支部」の違いについて紹介します。
「本部」と「支部」の使い方の違い
「本部」は、「ある組織や団体が活動する上で中心となる場所のこと」に使われます。
偉い立場の人がいて指示命令を出し、組織に加わっている人を動かしたり管理する場所です。
「支部」は「本部から分かれた場所で、指示命令を受けて活動する拠点のこと」に使われます。
より幅広く活動する為に設けられた下部組織のことを言います。
「本部」と「支部」の英語表記の違い
「本部」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「headquarters」で、略して「HQ」と書きます。
戦時中に陣営を4つに分けて、そのうちの1つが最も重要な場所であったことが由来です。
“Our headquarters is located in Tokyo.”
(本社は東京にあります)
2つ目は「head office」で「トップの事務所」というニュアンスです。
“I am working at the head office.”
(私は本部に勤務しています)
「支部」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「branch」で、「〇〇ブランチ」と日本語にもなっています。
“We will open a branch in Thailand.”
(タイに支部を開く予定だ)
2つ目は「chapter」で、主にアメリカで使われる表現です。
“Our Kansai Chapeter Office will be opened soon.”
(我々の関西支部が間もなくオープンします)
「本部」の意味
「本部」は「ほんぶ」と読みます。
意味は、「組織や団体において、活動の中心となる部門、またはその場所」です。
会社などの団体において、トップとなる人や役員などがいて、その組織の経営方針を決めるところです。
従業員や団体員などを管理して、指示命令を下し、組織全体をまとめて一つの目標を達成させる様に導く部門を言います。
また、その様な人達がいる場所や建物のことも含まれます。
「本部」の使い方
「本部」は、「組織や団体における活動の中心となるところ」に使われます。
名詞として単独で使われる他、他の言葉と組み合わせて「営業本部」「運営本部」「管理本部」などと使われることも多くあります。
また、学校の運動会や文化祭など、イベントがある時だけ一時的に組織される「本部」もあります。
「本部」を使った例文
・『本部からの要請でなるべく残業を減らして欲しい』
・『本部の決定に従わないと上司の首が飛ぶ可能性がある』
・『彼は本部から来たエリートだ』
・『実行委員の方は至急本部までお戻り下さい』
・『来週から本部で行われる研修に参加する』
「本部」の類語
・「司令部(しれいぶ)」
「軍隊で作戦や人事、経理などをつかさどる部門」から転じて、「組織で指示命令を出す部門のこと」という意味です。
・「中枢機関(ちゅうすうきかん)」
「組織において中心的な役割を果たすところ」という意味です。
「本部」の対義語
「本部」の対義語は「支部」になります。
「支部」の意味
「支部」は「しぶ」と読みます。
意味は「会社などで本部の下層組織として、指示命令を受けて活動するところ、またはその場所」という意味です。
「本部」が決めた方針に従い、組織としての目標を達成するべく活動していく部門や、その部門がある建物など場所のことを言います。
肩書がある人に関しては「本部」の人の方が偉いという認識はありますが、一般社員や団員はたまたま配属されただけのことが多く、基本的に上下関係はありません。
「支部」の使い方
「支部」は「本部から指示命令を受けて活動する部門」に使われます。
名詞として単独で使われる他、他の言葉と組み合わせて「地方支部」「東京支部」などと使われることが多くなります。
「支部」において管理職は「本部」に人事権がありますが、一般社員や団員に関しては「本部」で採用することもあれば、「支部」で独自に採用することもあります。
「支部」を使った例文
・『来月から関西支部に異動になった』
・『本部よりも支部の方が気楽に仕事ができる』
・『支部の歓送迎会に本部から部長が参加した』
・『支部の多い会社なのでそれだけ転勤も多い』
・『彼は若くして支部長に抜擢された』
「支部」の類語
・「分店(ぶんてん)」
「本店から分かれて独立した店舗のこと」という意味です。
・「暖簾分け(のれんわけ)」
「お店で、信頼できる店員などに同じ屋号で新たに出店させて、資金援助などをすること」という意味です。
「支部」の対義語
「支店」の対義語は「本部」になります。
まとめ
今回は「本部」と「支部」について紹介しました。
「本部」は「組織で大元となる部門」、「支部」は「本部の下層組織」と覚えておきましょう。