この記事では、「アコヤ真珠」と「本真珠」の違いについて紹介します。
アコヤ真珠とは?
アコヤ貝からとれる真珠のことをいいます。
アコヤ貝はウグイスガイ科に属する二枚貝で、日本では真珠養殖の母貝として用いられています。
真珠は貝の体内で作られる宝石で、貝殻の成分を分泌する外套膜という部分が偶然体内に入り込むことで作られます。
天然の真珠は非常に貴重で、古くから世界中で珍重されてきました。
日本ではアコヤ貝を使った真珠の養殖が盛んになり、三重県の伊勢志摩や愛媛県の宇和島、長崎県の壱岐や対馬といった地域が産地として知られています。
アコヤ真珠は和珠(わだま)と呼ばれることもあり、世界的に見ても品質が高い真珠として人気があります。
日本で初めて真珠の養殖に成功したのは御木本幸吉で、ミキモトの創業者として知られる人物です。
それまではパールというと天然ものしかありませんでしたが、天然真珠は真円になることがほとんどなくいびつな形をしています。
アコヤ真珠は形が丸く輝きも良かったため人気となりました。
現在もアコヤ真珠は日本で作られ続けていますが、環境の変化により生産量は低下しています。
本真珠とは?
イミテーションではない真珠のことをいいます。
本真珠を模して作られているのがイミテーションパールで、コットンパールやプラスチックパール、貝パール等があります。
貝パールはシェルパールとも呼ばれ、養殖真珠の核に人工的な塗装を施したものをいいます。
このようなイミテーションパール以外は本真珠に分類されます。
本真珠の代表的な真珠にはアコヤ真珠が挙げられますが、それ以外にも白蝶真珠(南洋真珠)や黒蝶真珠、マベ真珠、淡水真珠などがあります。
白蝶真珠はシロチョウ貝を母貝とする真珠で、オーストラリアやフィリピン等で生産されています。
マベ真珠はマベ貝を母貝とし、香港や台湾、インドネシア等で作られています。
日本でも奄美大島でマベ真珠の養殖をしています。
淡水真珠は、イチョウ貝やカラス貝など淡水に生きる貝を母貝とする真珠です。
本真珠は元々、アワビに作られる天然真珠のことを指していました。
現在は意味が変わっており、イミテーションパール以外の真珠のことを指すようになったのです。
天然の真珠のことを本真珠というと勘違いしている人もいますが、天然の真珠は真円ではないので宝石には向きません。
そのため宝石として流通しているもののほとんどは養殖したものです。
アコヤ真珠と本真珠の違い
アコヤ真珠は本真珠の一種で、アコヤ貝を母貝としているものをいいます。
本真珠にはアコヤ真珠以外にも、マベ真珠や淡水真珠など色々な種類があります。
日本産の真珠というとアコヤ真珠が大半ですが、淡水真珠やマベ真珠なども養殖されています。
そのため日本産の本真珠が全てアコヤ真珠というわけではありません。
まとめ
アコヤ真珠は本真珠の一つになりますが、本真珠にはアコヤ真珠以外にもいくつか種類があります。