「引用」と「出典」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「引用」と「出典」の違い生活・教育

この記事では、「引用」「出典」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「引用」と「出典」の違い

「引用」とは、他人が書いた文章や発した言葉を、自分の文章や会話の中に引いて用いることです。

「出典」とは、引用文、引用した語句、故事成語などの出所である書物のことです。

辞書には、たくさんの言葉が掲載されています。

たとえば、「あ」から始まる言葉には、「ああ」「ああ言えばこう言う」「アーリ」などがあります。

「ああ」のページを開いてみると、「呼びかけに用いる語」とあります。

「呼びかけに用いる語」というのを、漢字の使い方や表現の仕方を変えずに、そのまま自分の文章などに使うことが「引用」です。

辞書には、広辞苑、岩波国語辞典、旺文社国語辞典など、さまざまなものがあり、同じ言葉でもそれぞれで若干表現方法が違います。

「呼びかけに用いる語」という文章が書かれていたのはどの辞典なのか出所を示すものが「出典」です。


「引用」と「出典」の使い方の違い

他人の文章や言葉を自分の文章などに引いて用いることに「引用」という言葉を使用します。

「引用」したものの出所を表すことには「出典」を使用します。

「引用」するには、必ずもととなるものがあります。

そのもととなるもの、出所のことが「出典」です。


「引用」と「出典」の英語表記の違い

「引用」は英語で“quotation”“citation”と表記をします。

「出典」は英語で“source”と表現をします。

「引用」の意味

「引用」は、他人の文章や言葉などを、自分の文章などに引いて用いることです。

「引く」には、例としてあげるという意味があり、「用いる」には、使用するという意味があります。

つまり、「引用」は他人の文章や言葉などを、自分の文章などに例としてあげて使用するという意味になります。

Aという本の中で、Bという本に記載されている文章が書かれていました。

これは、Bの作者がこのように言っていた、こういった例があるということを示すために書かれたものです。

このBの本から引き抜いてAにか書かれた文章が「引用」したものです。

自分自身が考えたものを文章にしたり、言葉にしたりすることは「引用」ではありません。

他人のものを持ち出して使用することが「引用」です。

「引用」の使い方

他人の書いた文章や発した言葉を、自分の文章などに引いて用いることに、「引用」という言葉を使用をします。

書籍の場合は、他人の文章などから引いて用いたものの文章の後などに「引用」と記載をして、その文章が他から使っていることを示します。

「引用」した文章は、「引用」したことがわかるように、「」で囲んだり、斜体にしたりします。

また、「引用」はもともとの文章と同じように、間隔を空けたり、漢字やカタカナなどをそのままに使用したりします。

「引用」を使った例文

・『どこから引用したものですか』
・『これは引用したものですか』
・『引用としてよく使われている文章』
・『引用した文章だけで論文を書かないように』

「引用」の類語

「クォーテーション」が類語です。

他人の文章や言葉などを、自分の文章などに引いて用いること、「引用」した文章のことという意味があります。

「引用」の対義語

「オリジナル」「独自」が対義語です。

「オリジナル」には独自のものという意味があり、「独自」には自分ひとりであるさまという意味があります。

「出典」の意味

「出典」とは、引用文や故事成語などがでてきたところの書物のことです。

引用文は、他人が書いた文章のことで、もともとその文章が書いてある書物があります。

もともと書いてある書物が「出典」です。

「引用」は、他人の書いた文章などをそのまま用いることなので、他人が書いた文章などを参考にして、自分が考えて書いたものは「引用」ではありません。

そのため、他人が書いたものをもとにして、自分で考えて文章を作る場合、その情報を得たもとの書物を指して「出典」とはいいません。

この場合は「情報源」などといいます。

「出典」の使い方

引用文や故事成語などの出所の書物のことを指して使用します。

書籍の場合は、引用文の後などに「出典」として、書かれたものがどこから出てきたものなのかを示します。

「出典」を使った例文

・『出典はまとめて最後のページに記載しています』
・『○○が出典です』
・『出典を明らかにしている』
・『出典がどこだかわからなくならないように気をつけましょう』

「出典」の類語

「出所」が類語です。

ものの出てきたところという意味があり、金銭や情報が出てきたところの意味で使われます。

「典拠」も類語で、しっかりとしたよりどころという意味があります。

「出典」の対義語

対義語はありません。

強いて言えば、どこからも引いていない独自のものという意味で、「オリジナル」が対義語になります。

まとめ

「引用」は他人の文章などを引いて用いること、「出典」は他人の書いた文章などを引いて用いたものの出所のことです。