ミントとハッカはどちらも日本で良く知られています。
ミントとハッカには違いがあるのでしょうか。
ミントとは?
ミントとは、シソ科ハッカ属に属する植物のことをいいます。
ミントの由来はギリシャ神話に登場するメンテ―で、冥界の女王ベルセフォネに嫉妬され草に変えられてしまったというエピソードがあります。
ユーラシア大陸が原産で、600種類以上あるといわれています。
代表的なミントの種類には、ペパーミントやスペアミント、アップルミント等があります。
ミントにはメントールという成分が含まれており、清涼感や冷涼感を与える成分です。
ミントはハーブティーとしても飲まれていますし、料理の香りづけなどにも用いられます。
カクテルやスイーツ等に使われることも多いです。
チョコミントはアイスクリームの定番のフレーバーの1つで、ミント風味のアイスクリームにチョコチップが入っています。
それからミントのエッセンシャルオイルはアロマテラピーにも用いられ、リフレッシュ効果や胃腸の状態を良くする効果等があるといわれています。
また、ミントは食べ物以外の香りづけにも使われます。
清涼感があるので、歯磨き粉などに用いられています。
ハッカとは?
ハッカはミントの和名です。
ただし、ハッカというとミントの一種であるニホンハッカのことを指していることが多いです。
ニホンハッカはシソ科ハッカ属に属する多年草で、日本以外では和種薄荷(ワシュハッカ)と呼ばれています。
薄荷の由来は中国の「薄荷」で、それを音読みしてハッカと呼ぶようになりました。
目薬として用いられていたこともあり、メグサと呼ばれることもあったようです。
ハッカは日本各地に分布していて、湿地に自生しています。
葉や茎の部分にオイルが含まれており、オイルの成分にはメントールやピネン、リモネン、カンフェン等があります。
これらの成分には血液循環を良くし、肩こりや筋肉痛を和らげる働きがあるとされます。
そのため薬用としても使用されてきました。
ミントとハッカの違い
ハッカはミントの和名なので、広い意味では同じものを表しています。
しかし、単にハッカというとミントの一種であるニホンハッカを指すことが多いです。
ニホンハッカは、ミントを代表するペパーミントやスペアミントとは種類が異なります。
ペパーミントやスペアミントは、植物学上はヨウシュハッカに分類されます。
メントールはペパーミントにもニホンハッカにも含まれますが、ニホンハッカの方が含有量は多いです。
ただし、ペパーミントに含まれるメントフランという成分はニホンハッカには含まれていません。
それからスペアミントにはメントールはほとんど含まれておらず、カルボンという甘い香り成分が含まれています。
まとめ
ミントはシソ科ハッカ属に属する植物の総称で、ハッカもその一部に含まれます。
ペパーミントやスペアミントはセイヨウハッカに分類され、単にハッカというとニホンハッカ(ワシュハッカ)のことを指します。