「上告」と「告訴」の違いとは?分かりやすく解釈

「上告」と「告訴」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「上告」「告訴」の違いを分かりやすく説明していきます。

一見すると同じ言葉のように見える「上告」「告訴」という2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。

「上告」とは?

「上告」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「上告」「じょうこく」と読みます。

「上告」は、「訴訟法上、控訴審の判決に対して、憲法解釈の誤りなどを理由に、その変更を求めるための上訴」という意味があります。

裁判の判決に対して不満を持つ人が、上訴することを「上訴(じょうそ)」には、「未確定の裁判について、上級裁判所にその心理を求める不服申し立て方法」という意味があります。

裁判の判決に不服なとき、「上告」することで、裁判の確定を妨げることで、上級裁判所で、再び争うことができます。

上級裁判所は、格上の裁判所のことで、第一審が地方裁判所だった場合、高等裁判所がそれにあたります。

高等裁判所で判決が出た後で、不服だと感じた場合は、さらに最高裁判所へと、「上告」することができます。


「告訴」とは?

「告訴」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「告訴」「こくそ」と読みます。

「告訴」は、「犯罪の被害者、およびそれに準じる者などが、捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の追訴を求めること」という意味があります。

ちなみに「追訴(ついそ)」には、「検察官が刑事事件について、公訴を提起し、それを遂行すること」という意味があります。

「公訴(こうそ)」には、「刑事事件について、検察官が裁判所に起訴状を提出し、裁判を求めること」という意味があります。

そのため、犯罪の被害者などが、犯人を訴えたいと思った時、警察や検察など捜査機関に、「どのような事件があり、犯人にどのようなことをされたか」を訴え、その結果、検察が裁判上に起訴状を提出し、刑事裁判が始まるようにもとめることを、「告訴」と言います。

例えば、SNS上で名誉棄損に当たるような誹謗中傷を受けた人が、誹謗中傷をした人がしたことを捜査機関に申告し、追訴を求める場合、「SNS上で誹謗中傷した人物を、告訴した」などという文章を作ることができます。


「上告」と「告訴」の違い

「上告」「告訴」の違いを、分かりやすく解説します。

「上告」「告訴」はどちらも、裁判に関する言葉という共通点があります。

ただし、「上告」は、裁判の結果が不服な場合に、変更を求めて上訴することを意味するのに対して、「告訴」は、犯罪の被害者が、犯人を起訴するよう捜査機関に訴えることという違いがあります。

このように、判決に不服があるため訴えるのが「上告」で、捜査機関に犯人を訴えることを「告訴」と呼ぶという違いがあります。

まとめ

「上告」「告訴」の違いについて見てきました。

2つの言葉には明確な意味の違いがありました。

2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。