日本の食卓は東洋と西洋の調理法が混在した独特なものになっています。
それが原因なのか違いに困る料理も存在するようになりました。
今回はそんな2つの言葉についてご紹介致します。
この記事では「ミートボール」と「肉団子」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ミートボール」とは
これは『主に牛や豚、鳥のひき肉を卵やパン粉などのつなぎと混ぜ合わせ、塩やコショウなどの香辛料を加えてボール状にしたもの』を表す言葉です。
『ミートボール』と呼ばれていることから簡単に『西洋』の料理であることは想像できるのではないでしょうか。
ポイントとしては卵やパン粉などを使っているので味に深みがあり、各国では主に煮込み料理やシチューに使われることが多いのが特徴です。
例えばドイツでは『ミートボール』にケッパーとホワイトソースをかけた『ケーニヒスベルガークロプセ』やアメリカ、イタリアではトマト味のソースを絡めたスパゲッティに『ミートボール』を混ぜた『ミートボールスパゲッティ』が存在しています。
料理の種類によってはみじん切りをしたニンジンやタマネギを入れて混ぜるのも特徴です。
「肉団子」とは
これについては『牛や肉、鳥や魚などの肉をミンチ状にいたものに片栗粉や卵などのつなぎと混ぜ合わせて団子の形状にしたもの』を指します。
『肉団子』という漢字から見ても容易に『東洋』の料理であることが伺えます。
最近では『肉団子』にも香辛料や下味をつける様になりましたが、もともとは単にひき肉につなぎを入れて丸めたものでした。
特に中国では牛、豚、鳥意外にも、エビや魚など様々なものを『肉団子』にする料理がとても発達しました。
揚げたり、茹でたりして形状を整えた後に、甘いソースやスープに入れるのが一般的な食べ方です。
日本でもポピュラーな『肉団子の甘酢掛け』は甘酢の味を邪魔しない様に肉本来の味を前面に出していますし、中華料理のスープでは『エビ団子のスープ』という野菜と一緒に煮込んだあっさり味のものが存在します。
日本でも肉や魚を団子状にした『つみれ』という料理が鍋料理やおでんの具として親しまれています。
「ミートボール」と「肉団子」の違い
この二つはほぼ同じ肉を丸めた料理ではあるものの前者は『卵やパン粉などをつなぎとして使い、煮込み料理などで食される』か『片栗粉や卵などをつなぎとして使い、揚げ物やスープなどで食される』かという違いで分けることができます。
冒頭でもご説明した通り、既に東洋と西洋の食文化の融合が深く進んだ現代社会ではこの垣根はほぼなくなりつつあります。
強いて言えば、『ミートボール』は牛、豚、鳥に対して主に使い、『肉団子』は魚介類も含むというのが言えるのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
現在ではほぼ違いは存在しない料理が『ミートボール』と『肉団子』でした。
煮込むスープやかけるソースの味だけではなく、混ぜる肉の種類や香辛料によりほぼ無限に近いバラエティーを出している為、文化は違えど世界中で古くから作られてきた人間の食にたいする好奇心が生み出した調理法が今回の2つとは言えませんでしょうか。