「不利」と「不利益」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「不利」と「不利益」の違い金融・経済

この記事では、「不利」「不利益」の違いを分かりやすく説明していきます。

「不利」と「不利益」の違い

「不利」「不利益」の違いについて紹介します。


「不利」と「不利益」の使い方の違い

「不利」は、「ものごとを行う上での条件や状況が良くないこと」に使われます。

相手と比較して好ましくない状態であることを言います。

「不利益」は、「個人や組織にとって儲けにならず、損をすること」に使われます。

ビジネスとして成功しない状態であることを言います。


「不利」と「不利益」の英語表記の違い

「不利」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「disadvantage」で、「advantage(有利になる)」に否定の意味の接頭辞「dis-」が付いた単語です。

“I placed a disadvatage position.”
(不利な立場になった)
2つ目は「unfavorable」で、こちらも「favorable(好ましい)」に否定の意味の接頭辞「un」が付いた単語です。

“We are in an unfavorable situation.”
(我々は不利な状況にある)
「不利益」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「unprofitable」で、「profitable(利益がある)」に否定の意味の接頭辞「un」が付いた単語です。

“It seems unprofitable, so we should not sign a contract.”
(不利益だと思われるので契約するべきではない)
2つ目は「inflict a loss」「不利益をこうむる」という意味です。

“We have to prevent inflicting a loss on this issue.”
(この問題で我社が不利益をこうむらない様にするべきだ)

「不利」の意味

「不利」「ふり」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「利益にならないこと」という意味で、ビジネスで個人や会社にとって儲けにならないことを言います。

こちらの意味の場合は「不利益」を省略した言葉で、後に紹介する「不利益」と同じ意味です。

2つ目は「条件や状況などが良くないこと」という意味で、他の人と比較して自分の立場が悪い状態を言います。

「不利」の使い方

「不利」「利益にならないこと」「他よりも条件や状況が良くないこと」に使われます。

名詞・形容動詞として「不利だ・である」と使われたり、名詞の前に付いて「不利な〇〇」などと使われます。

基本的に、他の人や組織と比較して、自分達の形勢が悪い時に使われる言葉で、単独では使われません。

「不利」を使った例文

・『ネット対戦で不利な状況に追い込まれてしまった』
・『あの候補者は今回の選挙ではかなり不利な状況だ』
・『主力選手を欠いたのはチームにとって大いに不利だ』
・『不利な状況からの一発逆転を狙う』
・『不利な条件でもある程度飲まないと契約が取れない』

「不利」の類語

「旗色が悪い(はたいろがわるい)」
戦場で旗がなびく様子が重いことから「戦況が劣勢である」「形勢が思わしくない様子」という意味です。

「分が悪い(ぶがわるい)」
「形勢が悪いこと」という意味です。

「不利」の対義語

「有利(ゆうり)」
「他よりも条件や状態が良いこと」という意味です。

「不利益」の意味

「不利益」「ふりえき」と読みます。

意味は「個人や会社にとって儲からないこと、返って損すること」です。

お金が儲からないのではなく、それをすると返って損をしてしまうことを言います。

ビジネスでよく使われる言葉ですが、日常生活でも「何のためにもならず、時間や労力のムダになること」に対して使われこともあります。

「不利益」の使い方

「不利益」「儲からずに返って損をすること」に使われます。

名詞・形容動詞として「不利益だ・である」と使われたり、「不利益をこうむる」と使われたりします。

基本的に金銭や価値が生じるものごとに使われる言葉ですが、現在その様な状況にあるのではなく、それをした結果に対して使われる言葉です。

「不利益」を使った例文

・『このビジネスは我社にとって一方的に不利益だ』
・『不利益な市場は引き揚げて他の市場に力を注ぐべきだ』
・『この条件下では不利益が生じる』
・『今は不利益だが将来的に収益アップが見込める』
・『新ビジネスがコケて大きな不利益をこうむってしまった』

「不利益」の類語

「割が悪い(わりがわるい)」
「他と比べて損得勘定が合わないこと」という意味です。

「採算が取れない(さいさんがとれない)」
「ビジネスなどで得より損することの方が大きい様子」という意味です。

「不利益」の対義語

「利益(りえき)」
「商売で出た儲け分のこと」という意味です。

まとめ

今回は「不利」「不利益」について紹介しました。

「不利」「条件や立場が悪いこと」「不利益」「儲からず損をすること」と覚えておきましょう。