「近代五種競技」と「十種競技」の違いとは?分かりやすく解釈

「近代五種競技」と「十種競技」の違い生活・教育

複数の種目を行って競いあうスポーツ競技として「近代五種競技」「十種競技」がありますがどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「近代五種競技」「十種競技」の違いについて解説します。

「近代五種競技」とは?

「近代五種競技」とは、「水泳、フェンシング、馬術、射撃、ランニングの5つを行い勝敗を競うスポーツ競技」を指す言葉です。


「近代五種競技」の使い方

「近代五種競技」は近代オリンピックの父と呼ばれるクーベルタン男爵の提唱により単除したスポーツ競技です。

もともと古代オリンピックではレスリング、円盤投、やり投、走幅跳、短距離走の5つで競い合う「五種競技」という種目が存在していました。

近代にオリンピックを復活させるにあたり現代風の競技に置き換えて新たに考えだされた現代版の五種競技が「近代五種競技」です。

「近代五種競技」は何度かのルール改正が行われ時代によって種目や競技方法が変わっています。

現在の「近代五種競技」では「フェンシング(エペ)」「水泳(200メートル自由形)」「馬術(障害飛越)」射撃とランニングをミックスした「レーザーラン」の4種を行いそれぞれの成績を得点換算して順位を競い合います。

それぞれまったく異なる技術が求められる種目を行わなければならずさらに2日間で全選手による総当たり制のフェンシングを含む全種目を行わなければならない非常に過酷な競技です。

超人的な体力と技術、さらに精神力も要求されることからオリンピック競技の中で最も難易度が高いスポーツであるといわれています。


「十種競技」とは?

「十種競技」とは、「陸上競技を2日間で10種目実施し総合成績を競いあうスポーツ競技」を指す言葉です。

「十種競技」の使い方

「十種競技」は陸上種目の一種でその名の通り10種類の種目をひとりの選手が行います。

「十種競技」で実施される種目は100m走、走り幅とび、砲丸投げ、走り高とび、400m走、110mハードル、円盤投げ、棒高とび、やり投げ、1500m走の10種目で1日5種目を2日間に分けて行います。

「十種競技」では種目ごとの成績を得点換算し最終的な合計点で順位が決められます。

陸上競技といっても投てき競技から跳躍競技まで性質が大きく異なる種目を実施しなければいけないため陸上競技の中でも最も過酷で偉大なスポーツとされています。

選手によって得手不得手がはっきりと別れるため総力に優れる選手が投てき種目で出遅れたり多くの選手が苦手とする棒高とびを得点源とする選手がいたりなど、特徴の異なる選手がひとつの競技で競い合うのが「十種競技」の魅力です。

「近代五種競技」と「十種競技」の違い

「近代五種競技」「十種競技」では実施される「種目」が異なります。

「近代五種競技」は水泳、陸上、射撃、馬術、フェンシングと全く異なる5競技5種目なので独立した競技として扱われるのに対し「十種競技」で実施される種目は全て陸上競技なので「十種競技」自体も陸上競技の一種目として扱われます。

「近代五種競技」の例文

・『近代五種競技の廃止が検討されている』
・『近代五種競技で最も難易度が高いとされているのは馬術だ』

「十種競技」の例文

・『スタジアムで十種競技を観戦する』
・『十種競技は別名デカスロンと呼ばれている』

まとめ

「近代五種競技」「十種競技」はどちらも複数種目を行うスポーツですが種目の内容も成立経緯も混ったく異なります。

競技者が同じアスリートからも尊敬を集めるほど過酷なスポーツなので興味のある方はオリンピックや世界選手権などでチェックしてみてください。