この記事では、「意向」と「意図」と「遺志」の違いを分かりやすく説明していきます。
「意向」とは?
「意向」は「いこう」と読みます。
意味は、「どうするつもりかという考えのこと」で、自分はどうしたいのか、気持ちが傾いているところのことです。
「意」は「心の中の思い」「気持ちや考え」という意味、「向」は「ある方向に行く」という意味、「意向」で、「気持ちや考えが向かうところのもの」になります。
「意向」の使い方
「意向」は名詞として「意向がある・ない」「意向を確かめる」「意向に沿う」などと使われます。
基本的に、心の中にあるどうしたいのか、どうするつもりなのかなどの考えに使われる言葉です。
「意向」の例文
・『なるべくお客様の意向に沿うよう努める』
「意図」とは?
「意図」は「いと」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「何か行動しようとすること」という意味で、あることをやろうと心に決めていることです。
2つ目は「目的があってやろうと考えている計画」という意味で、目的を達成する為に心の中であれこれ考えている事柄のことです。
上記に共通するのは「何かをしようと思う」という意味です。
「意図」の使い方
「意図」は名詞として「意図する・した」「意図がある・ない」「意図を感じる」「意図的」などと使われます。
基本的に、心の中である行動をしようと思っていることや、目的があってしようと考えていることに使われる言葉です。
「意図」の例文
・『同程度の実力を持つ者同士を競わせようと意図する』
「遺志」とは?
「遺志」は「いし」と読みます。
意味は「故人が生前に果たせずに残した、やりたかったこと」で、既に亡くなった人が生前にやろうと目指していた事柄です。
「遺」は「のこす」とも読み「死後に残す」という意味、「志」は「こころざし」とも読み「心が目指すところ」という意味、「遺志」で「死後に残した心が目指すところ」になります。
「遺志」の使い方
「遺志」は名詞として「遺志を継ぐ・継いだ」「遺志を引き継ぐ」「遺志を叶える」などと使われます。
基本的に、故人が生前是非やろうとしていて果たせずに残った事柄に使われる言葉です。
「遺志」の例文
・『亡くなった親友の遺志を継いでボランティアに参加する』
「意向」と「意図」と「遺志」の違い
「意向」は「心の中にあるどうしたいのか、どうするつもりなのかなどの考え」という意味です。
「意図」は「心の中である行動をしようと思っていること」「目的があってしようと考えていること」という意味です。
「遺志」は「故人が生前是非やろうとしていて果たせずに残った事柄」という意味です。
まとめ
今回は「意向」と「意図」と「遺志」について紹介しました。
「意向」は「気持ちや考えが行くところ」、「意図」は「やろうと考えていること」、「遺志」は「故人が果たせなかった事柄」と覚えておきましょう。