伊勢海老とロブスターは、どちらも高級食材として知られています。
伊勢海老は和食、ロブスターは洋食に使われるイメージがありますが、それ以外にもどんな違いがあるのか紹介します。
伊勢海老とは?
伊勢海老は、縁起物として古くから日本では親しまれてきました。
伊勢海老は鮮やかな赤色をしていますが、日本では赤色には魔除けの力があると考えられています。
また、2本の長い触覚はヒゲを連想させるので、長寿の象徴でもあります。
触覚が折れてしまうと、商品価値は著しく下がってしまいます。
それから硬い殻は武具を思わせるので、武士の間でも人気を集めてきました。
お祝いの席などにはぴったりの食材で、現在でも結婚式の披露宴で提供される料理などに伊勢海老は使われています。
地域によっては、伊勢海老を正月飾りとして用いるところもあります。
伊勢海老はイセエビ科に属するエビの一種です。
熱帯域の浅い海に生息していて、日本では三重県や千葉県が主な産地となっています。
夜行性なので昼間は岩穴などに隠れており、夜になると獲物を探します。
貝類や小動物を食べており、頑丈な顎を持っているので硬い殻もかみ砕くことができます。
日本では資源保護のため、産卵期には禁漁期間が設けられています。
ロブスターとは?
ロブスターは、ヨーロッパやアメリカ等で食べられてきた食材です。
様々な地域に生息していて、地域によって大きさや味は異なります。
ロブスターは、アカザエビ科・ロブスター属に属しています。
英語ではロブスターですが、フランス語ではオマールといいます。
オマール海老とロブスターは全く同じものです。
ロブスターの特徴には、大きな1対のハサミを持っていることが挙げられます。
危険なので水揚げされたロブスターは、すぐにハサミが使えないように固定されます。
獰猛なので、ロブスター同士で攻撃し合うこともあります。
丸ごとボイルしてソースをつけて食べるのが定番ですが、グリルしたりローストしたりしても美味しく頂けます。
ヨーロッパやアメリカ等では生で食べる習慣がないので、刺身などで食べられることは少ないです。
伊勢海老とロブスターの違い
伊勢海老はエビの仲間ですが、ロブスターはザリガニの仲間に分類されます。
寿命はどちらも長いですが、伊勢海老は25年から30年ぐらいといわれています。
それに対してロブスターは100年以上生きるものもあり、かなりの長寿命といえます。
また、味はどちらも美味しいですが、伊勢海老の方が柔らかく上品な味です。
ロブスターの方がプリっとした弾力があり、旨味が強いのでスープ等にも重宝されています。
長い触覚があるのが伊勢海老で、大きなハサミを持っているのがロブスターです。
まとめ
伊勢海老は日本で親しまれる食材で、エビの仲間になります。
それに対してロブスターは、ヨーロッパやアメリカでよく食べられている食材でザリガニの仲間になります。
伊勢海老には長い触覚が2本あり、ロブスターには大きなハサミがあります。