この記事では、「負担する」と「支払う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「負担する」と「支払う」の違い
「負担する」と「支払う」の違いについて紹介します。
「負担する」と「支払う」の使い方の違い
「負担する」は、「重い荷物を負うこと」「義務や責任を負うこと」に使われます。
「費用を負担する」として初めて「お金を支払う」という意味になります。
「支払う」は、「金銭を払い渡すこと」に使われます。
始めからお金、または同等の価値があるものに対して義務が発生することを言います。
「負担する」と「支払う」の英語表記の違い
「負担する」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「burden」で、「重荷」という意味です。
“I don’t want to carry such a heavy burden.”
(私はそんな重荷を負担したくない)
2つ目は「bear」で、「費用を負担する」という意味です。
“Our company bear this expense.”
(この費用は会社が負担する)
「支払う」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「pay」で、「お金を払う」という意味の最も代表的な単語です。
“I cannot pay such a expensive cost.”
(こんな高い費用はとても支払えない)
2つ目は「make settlement」で、「精算する」という意味です。
“Please make settlement this amount.”
(この金額をご精算下さい)
「負担する」の意味
「負担する」は「ふたんする」と読み、以下の3つの意味があります。
1つ目は元の意味で、「荷物を肩や背にかつぐこと」です。
2つ目は上記から転じて「義務や責任を引き受けること」という意味です。
仕事の責任や、支払いの義務などはこちらの意味に含まれます。
3つ目は「その人の力量を超えた重過ぎる仕事や責任を引き受けること」という意味です。
基本的に「何か重いものを自分が引き受ける」という意味で使われる言葉です。
「負担する」の使い方
「負担する」は、「重い義務や責任、仕事等を引き受けること」に使われます。
動詞として「負担する・した」と使われたり、副詞として「負担して」と使われたりします。
金銭に関する使い方としては「費用を負担する」「料金を負担する」など、「引き受ける内容」を表して使います。
「負担する」を使った例文
・『フリマアプリでは、送料は出品者が負担することが多い』
・『辞めた人の分まで仕事を負担することになってしまった』
・『ワンオペ育児だが、全て一人で負担するのはきつくて辛い』
・『送って貰ってガソリン代まで負担させるなんて酷い話だ』
・『ミスの責任を彼だけが負担するのは納得いかない』
「負担する」の類語
・「担う(になう)」
「物を肩にかついで運ぶこと」から転じて「ある役割を自分の責任として引き受けること」という意味です。
・「請け負う(うけおう)」
「日限・報酬を取り決めた上で仕事や役割を引き受けること」という意味です。
「負担する」の対義語
・「分担する(ぶんたんする)」
「複数の人達が役割や責任を分け合って引き受けること」という意味です。
「支払う」の意味
「支払う」は「しはらう」と読みます。
意味は「代金や料金を相手に渡すこと」で、金銭を払う行為を表します。
「支」は当て字で、どうし「す」の連用形で、「払う」という行為を強調しています。
「払う」は単純に「お金を相手に渡すこと」という意味で、「支払う」は「債務としてお金を相手渡す」という強い意味があるのです。
「支払う」の使い方
「支払う」は「債務として相手に金銭を渡すこと」に使われます。
動詞として「支払う・支払った」と使われたり、副詞として「支払って」と使われたり、名詞として「支払い」と使われたりします。
いずれも「金銭のやり取り」を表す言葉で、「お金の代わりに〇〇で支払う」などと言うこともあります。
「支払う」を使った例文
・『通販で購入した品物の代金を支払う』
・『オンライン英会話の利用料金を支払った』
・『ブランド品を購入して代金をクレジットカードで支払う』
・『コンビニを利用した際に、スマホのオンライン決済で支払った』
・『酔った彼女の代わりにタクシー代を支払わされた』
「支払う」の類語
・「決済する(けっさいする)」
「現金や証券・商品などを受け渡して、売買取引を完了すること」という意味です。
・「精算する(せいさんする)」
「金額を細かく計算して過不足を処理すること」という意味です。
「支払う」の対義語
・「受領する(じゅるりょうする)」
「物品や金銭を受け取ること」という意味です。
まとめ
今回は「負担する」と「支払う」について紹介しました。
「負担する」は「重い荷物を負うこと」「義務や責任を負うこと」、「支払う」は「相手に金銭を受け渡すこと」と覚えておきましょう。