「暴く」と「暴露」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「暴く」と「暴露」の違い生活・教育

この記事では、「暴く」「暴露」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「暴く」と「暴露」の違い

「暴く(あばく)」は、「人が隠している秘密を明らかにして世間に知らしめること」を意味しています。

「暴露(ばくろ)」にも「暴く」と同じ「隠しごとや悪事などを暴いて人々の知るところにすること」といった意味があります。

しかし、「暴く」「能動的に隠しごとを探って明らかにすること」を示していますが、「暴露」「事実が暴露する」のように「受動的あるいは自然の流れで隠しごとが明らかになる」といったニュアンスもある違いがあります。

「暴く」は動詞で、「暴露」は名詞という品詞の違いも挙げられます。

また「暴く」「墓などを掘って中身を取り出す」といった意味は、「暴露」にはありません。

「暴露」には「暴く」にない、「風雨・ウイルスなどにさらすこと」の意味合いもあります。


「暴く」と「暴露」の使い方の違い

「暴く」「その人が隠している秘密などを調べて世の中に知らせること」の意味で使います。

「暴露」「~を暴露する」のかたちであれば、「暴く」と同じで「能動的に秘密を明らかにするの意味」で使えます。

ただし「~が暴露する」の文章にすると、「その人が秘密にしていた内容や悪いことなどが自然のなりゆきでむき出し(明らか)になる」といった意味で使われる違いがあります。

「暴く」「墓を暴く」の用法で使えますが、「墓を暴露する」といった言い方をすることはできません。

さらに「暴露」「ウイルスに暴露しやすい・日光に暴露しすぎた」のように「さらす・さらされる」の意味合いで使いますが、「暴く」にはその使い方はありません。


「暴く」と「暴露」の英語表記の違い

「暴く」を英語を使って表記すると以下になります。

“expose”……人の隠しごとなどをばらして大勢に知らせる。

暴く。

“bring to light”……秘密・悪いこと・醜聞などを明るみに引き出す。

不正を暴いて明らかにする。

“disclose”“reveal”……秘密にしていることを公表したり暴露したりする。

明らかにして暴く。

“violate a grave”“open a grave”……墓の周囲の土を掘って骨・埋蔵品を出す。

墓を暴く。

「暴露」を英語を用いて表現すると以下になります。

“exposure”……人に知られたくない不正や悪事を暴露する。

自然の雨や風にさらすこと。

“disclosure”……人に隠している秘密を暴露する。

「暴く」の意味

「暴く(あばく)」とは、「人(世間)に知られたくない物事を暴露して明らかにすること」を意味している動詞です。

「暴く」の表現には、「秘密・悪事・不正などをリサーチして公表する」といった意味合いがあります。

また「暴く」という言葉は、「地面・墓を掘って中にあるものを取り出す」といった意味も持っています。

「暴く」の使い方

「暴く」という表現は、「隠しごと・悪いことを暴露する」を意味して使うことができます。

「暴く」は、「秘密にしていることや悪事を明らかにして世の中に知らしめること」を示唆して使用されています。

例えば、「政治家の不正行為を暴きました」などの例文で使用できます。

また「暴く」の使い方として「墓を暴く」の定形的な表現で、「墓やその周囲の土を掘って埋蔵品などを取り出す」の意味でも使うことが可能です。

「暴く」を使った例文

・『その探偵は、彼女がついていた嘘を簡単に暴きました。』

・『犯罪組織を率いている悪のリーダーの正体を暴くまでに、かなり長い時間がかかりました。』

・『巨大組織の不正行為を暴くような記事を書くことには、一定以上の法的・物理的なリスクが伴います。』

・『いくら芸能人であっても私生活の秘密を一方的に暴くようなゴシップ記事には、道義的な問題があります。』

・『古代の皇帝・国王の墓の多くはすでに暴かれていて、中に埋められていた宝石・財宝なども盗まれてしまいました。』

「暴く」の類語

「暴く」の類語には、以下の言葉があります。

・『暴露する(ばくろする)』……秘密・悪事などを暴いて明らかにする。

・『公にする(おおやけにする)』……公表する。世の中の人たちが知ることのできる状態にする。

・『ばらす』……人に知られたくない秘密などを漏らして教えること。

「暴く」の対義語

「暴く」の類語には、以下の言葉があります。

・『隠す(かくす)』……ある物事が世の中に分からないようにする。人の目につかないようにする。物を見えないようにする。

「暴露」の意味

「暴露(ばくろ)」とは、「隠しごと・不正などを明らかにしてばらすこと」を意味しています。

「暴露」という言葉は、「世間に知られたくないと思って隠している内容・悪事などを明るみに出すこと」を示唆しているのです。

「暴露」は、「意図的・能動的でなくても、自然な流れで秘密などが明るみに出る」のニュアンスもあります。

また「暴露」は、「風雨・日光・細菌・ウイルスなどにさらす、あるいはさらされる」という意味合いも持っています。

「暴露」の使い方

「暴露」の言葉は、「人の目にふれないようにしている秘密・悪事を暴いて公にする」の意味で使えます。

「暴露」は、「風化作用や負荷のある風雨・日光などにさらす、さらされる」を示唆して使用されています。

また「試薬に暴露して色の変化を見ています」のように、「薬品・細菌・ウイルスなどにさらす、さらされる」の意味合いでも使えます。

「暴露」を使った例文

・『芸能人の暴露記事のほとんどは、誰がどこで密会したとか不倫をしたとかいうような下世話な記事です。』
・『暴露されて困るような悪いことを何もしていないのであれば、堂々としていれば良いのです。』
・『私は今夜テレビカメラの前で、世間を騒がせたこの騒動の真実について暴露するつもりです。』
・『激しい風雪に5時間以上も暴露されていたため、もう少し遅ければ低体温症で命を落とした可能性もありました。』
・『新型コロナウイルスにどのような状況で暴露して感染したのか、その感染経路が不明な患者が大勢います。』

「暴露」の類語

「暴露」の類語には、以下の言葉があります。

・『暴く(あばく)』……世の中から隠していた秘密・不正行為・ゴシップなどをリサーチして明らかにすること。

・『すっぱ抜く(すっぱぬく)』……新聞・週刊誌の記事で、人の醜聞・犯罪等を不意に公表すること。

・『曝け出す(さらけだす)』……隠しだてすることなく、すべてをあらわにして人に見せること。

「暴露」の対義語

「暴露」の対義語には、以下の言葉があります。

・『隠蔽(いんぺい)』……事実や不正行為などを、世の中の人々にばれないように覆い隠すこと。

まとめ

「暴く」「暴露」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「暴く」「暴露」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事の解説をチェックしてみてください。