この記事では、「変わる」と「異なる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「変わる」と「異なる」の違い
「変わる」と「異なる」の違いについて紹介します。
「変わる」と「異なる」の使い方の違い
「変わる」は、「形や性質、状態などが、それまでとは違うものになること」に使われます。
元となるものを基準に使われる言葉です。
「異なる」は、「ある人や物を比べて、同じではないこと」に使われます。
2つ以上のものを比較して使われる言葉です。
「変わる」と「異なる」の英語表記の違い
「変わる」の英語表現は以下の通りです。
1つ目は「change」で、「変わる」の代表的な単語で、学校で習います。
“The weather forecast changed from sunny to cloudy.” (天気予報が晴れから曇りに変わった)
2つ目は「altered」で、「変化する」という意味です。
“She altered her impression.”
(彼女は印象が変わった)
「異なる」の英語表現は以下の通りです。
1つ目は「different/defference」で、「違う」という代表的な単語です。
“What is the difference between Manga and Animaition.”
(マンガとアニメの異なる部分は何だろう)
2つ目「vary」で、「多様である」「異なる」という意味です。
“Handling charge vary according to the area.”
(地域により手数料が異なります)
「変わる」の意味
「変わる」は「かわる」と読み、以下の5つの意味があります。
1つ目は「ものごとの形や様子が、それまでとは違った状態になること」という意味です。
2つ目は「ある場所や方向から、他の場所や方向へ移動すること」という意味です。
3つ目は「普通と比べて違っていること」という意味で、「変わっている」「変わった」として使われます。
4つ目は「ある物と物を比べて違うこと」という意味で、こちらは「異なる」と同じ意味です。
5つ目は「身をひるがえして相手をかわすこと」という意味です。
上記に共通するのは「元の状態から違う状態になる」という意味ですが、4つ目の意味でも使われることから「異なる」と使い分けが難しくなっています。
「変わる」の使い方
「変わる」は、「人や物が元の状態とは違った状態になること」に使われます。
動詞として「変わる・変わった」と使われたり、副詞として「変わって」と使われたりします。
「変わる」は自動詞であり、他動詞は「変える」になります。
基本的に、ある物を主体にして、それが違った状態になることを表す言葉です。
「変わる」を使った例文
・『その話を聞いて彼の顔色が変わった』
・『スマホが主流になるとは時代が変わったと感じる』
・『彼は住まいが変わって通勤時間が長くなった』
・『彼女はモデルルーム見学という一風変わった趣味を持っている』
・『海外に行って「所変われば品変わる」を実感した』
「変わる」の類語
・「転じる(てんじる)」
「方向や状態などが違う方へ移ること」という意味です。
・「改まる(あらたまる)」
「古いものが新しいものと入れ替わること」「悪い点などが見直されること」という意味です。
「変わる」の対義語
・「そのまま」
「その状態の通りで変わらないこと」という意味です。
「異なる」の意味
「異なる」は「ことなる」と読みます。
意味は「あるものが、別のものと同じでないこと」です。
ある人や動物、物の形や性質などを比較して、違ったり差があったりすることを言います。
全く違っていることもあれば、似ているけれどもある部分だけ違っていることもあります。
「異なる」の使い方
「異なる」は、「ある物同士を比較して同じでないこと」という意味で使われます。
動詞として「異なる・異なった」と使われたり、副詞として「異なって」と使われたり、「異なる〇〇」として使われたりします。
「間違っている」のではなく、「違っていること」を表し、比較する双方が対等の関係になります。
「異なる」を使った例文
・『彼は何だかいつもとは異なる雰囲気がした』
・『人によって考え方は異なるのだから、否定するべきではない』
・『事実とは異なる噂が流れてしまい、彼女が傷付いている』
・『異なる性格の2人がよく一緒に暮らせるものだ』
・『今までとは異なる環境で暮らしていかなくてはならない』
「異なる」の類語
・「相違(そうい)」
「2つのものの間に違いがあること」という意味です。
・「不一致(ふいっち)」
「ある物同士がぴったりと合わないこと」「揃わないこと」という意味です。
「異なる」の対義語
・「同じ(おなじ)」
「2つ以上のものに違いがないこと」という意味です。
まとめ
今回は「変わる」と「異なる」について紹介しました。
「変わる」は「それまでとは違うものになること」、「異なる」は「別のものと同じでないこと」と覚えておきましょう。