ダツとサヨリは、見た目がよく似ています。
どちらも細長く口の部分が尖っています。
ダツとサヨリの違いや見分け方のポイントについて紹介します。
ダツとは?
ダツはダツ目ダツ科に属する魚で、細長い体をしています。
両顎が前に長く尖っているので、英語ではNeedlefish(ニードルフィッシュ)と呼ばれています。
Needleには「針」という意味があります。
顎には鋭い歯もあり、普段は小魚を食べています。
ダツは食べられる魚ですが、食用としてはあまり流通していません。
スーパーマーケット等ではあまり見かけることはないでしょう。
ただし、美味しいとまでは言われていませんが、刺身や塩焼き、フライ等で普通に食べられます。
それから背骨が青いので、初めて捌いた時にはびっくりしてしまうことも多いです。
また、ダツは鋭い口が人に突き刺さる危険があるので、ダイバー達からは警戒されています。
光に反応して突進する性質を持っています。
人に刺さってケガをしたり、亡くなる事故も起きています。
夜間はライトを照らすとダツが突進してくる恐れがあるので、特に注意が必要です。
もし、体に刺さってしまった場合には、すぐに引き抜くと大量出血してしまいます。
そのため引き抜かずに、ダツを殺してからそのまま病院を受診するのが良いとされています。
サヨリとは?
サヨリはダツ目サヨリ科に属する魚です。
下顎が長く突き出していて、口の部分が尖っています。
プランクトンや浮遊している海藻などを主食としており、歯はありません。
昼間の明るい時間帯に活動し、単独ではなく群れで行動します。
サヨリの筋肉は半透明で、腹の中は黒くなっています。
サヨリは白身魚の中でも高級魚として知られ、鮮魚店やスーパーマーケット等でも販売されています。
刺身や寿司、天ぷら、干物など様々な料理に使われる食材で、クセのない淡泊で上品な味わいが魅力です。
春に旬を迎えるので、春を告げる魚と言われることもあります。
この時期には脂ものって、旨味も増すといわれています。
ダツとサヨリの違い
ダツとサヨリはどちらもダツ目に属しており、鋭く尖った口を持っています。
両顎が尖っているダツに対して、サヨリは下顎だけが鋭く尖っているところに違いがあります。
また、サヨリは昼間に活動しますが、ダツは夜行性です。
食用として人気があるのはサヨリで、その身は淡泊でクセのない味わいがします。
ダツも食べられないわけではありませんが、それほど人気はありません。
また、成魚はサヨリよりもダツの方が一回り程大きいです。
ただし、成長段階だとあまり見わけが付かないかもしれません。
ダツは小魚を食べるので歯がありますが、サヨリはプランクトンが主食なので歯はありません。
まとめ
ダツとサヨリは同じダツ目に属していて、尖った顎を持つ魚です。
両顎が発達しているダツに対して、下顎だけが発達しているのがサヨリです。
サヨリの方が食用としては人気があります。