「コットン」と「ウール」は衣類などに用いられる繊維の一部ですが、原料や特徴などが異なるため区別して覚える必要があります。
この記事では、「コットン」と「ウール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コットン」とは?
「コットン」は日本語における「綿」や「木綿」を示す言葉で、「アオイ目アオイ科に分類される綿の種から採取される植物繊維」や「その繊維から作られる織物」などを意味します。
また、「メイクに使用する脱脂綿」のことを指す場合もあります。
「ウール」とは?
「ウール」は日本語で「羊毛」を示す言葉で、「羊の毛から生成される動物繊維」や「その繊維を用いて作られる毛織物」を意味します。
そのほか、カシミヤやアンゴラ、アルパカ、ラクダなど羊以外の動物の毛を指す場合もあります。
「コットン」と「ウール」の違い
「コットン」と「ウール」は双方とも布や衣類などに使用される繊維のことを指しますが、原料や特徴、用途に違いがあります。
「コットン」は「綿からとれる植物由来の繊維」のことで、吸水性や吸湿性、通気性に優れ、肌触りが心地よく静電気が起きにくい、頑丈で染色性が高いなどの特徴があります。
価格も安価なため世界中で利用されており、Tシャツやカットソー、トレーナー、肌着をはじめとした様々な衣類に使用されているほか、バッグや帽子といったファッショングッズにも用いられています。
一方、「ウール」は「羊毛もしくはカシミヤやアンゴラ、アルパカ、ラクダなどの毛から生成される動物由来の繊維」のことを指し、熱を逃しにくく保温性に優れているほか、吸湿性が高く蒸れにくい点や、伸縮性があってシワになりにくい点、柔らかで厚みのある質感などが特徴的です。
セーターやコート、マフラー、手袋など寒い季節に身につける衣類やグッズに広く使用されています。
また、「コットン」と「ウール」はお手入れ方法も異なります。
「コットン」は洗濯機や手洗いで洗える場合が多いですが、シワができやすく縮みやすいという側面があります。
ただし頑丈なのでアイロンの熱を直接当ててケアすることが可能です。
生地が厚いため乾きにくく、日光に当てすぎると黄ばみやすいといった側面もあるため、直射日光を避けて風通しの良い場所に干すことが重要といわれています。
「ウール」の場合は水で洗うと縮む可能性があり、アイテムによっては自宅で洗濯できないこともありますので取り扱い表示ラベルをよく読むことが必要です。
自宅で洗う場合は洗濯機のソフトコースやドライコース、あるいは手洗いで洗濯し、平らな場所に平干しします。
虫食いが起きやすいので、晴天の日に洗濯し防虫剤を入れて保管することがポイントです。
まとめ
「コットン」は「植物が由来となる繊維」を示し、「ウール」は「動物が由来となる繊維」を示しますが、原料だけでなく繊維の特徴や機能、用途やお手入れ方法などにも違いがあります。
両者の持ち味や強みを知って、言葉や衣類に関する知識を深めてください。