この記事では、「勘弁」と「容赦」と「堪忍」の違いを分かりやすく説明していきます。
「勘弁」とは?
「勘弁」は「かんべん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「他人の失敗を許すこと」という意味で、人の過失により自分が不利になったことを渋々許すことです。
2つ目は「他人の要求を断ること」という意味で、他人のお願いを受け入れないことです。
上記に共通するのは「ある行為を許すこと」という意味です。
「勘弁」の使い方
「勘弁」は名詞・形容動詞として「勘弁だ・である」「勘弁する」「ご勘弁を」などと使われます。
基本的に、他人の失敗を渋々許すことや、他人の要求を断ることに使われる言葉です。
「勘弁」の例文
・『二度としないと誓ったので今回だけは勘弁してやる』
「容赦」とは?
「容赦」は「ようしゃ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「大目に見ること」という意味で、広い気持ちで許して受け入れることです。
2つ目は「手加減すること」という意味で、本来厳しいものごとを大目に見えることです。
上記に共通するのは「寛容にする」という意味です。
「容赦」の使い方
「容赦」は名詞として「容赦する・した」「容赦ない」「情け容赦」などと使われたり、副詞として「容赦して逃がす」などと使われます。
基本的に、罪や失敗などを広い気持ちで大目に見ることや、本来厳しいものごとを手加減することに使われる言葉です。
「容赦」の例文
・『サボろうとする者は情け容赦なくこき使う』
「堪忍」とは?
「堪忍」は「かんにん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「怒りを抑えて人の過ちをゆるすこと」という意味で、人の過ちにより迷惑をこうむったことを我慢して許すことです。
2つ目は「痛みや苦しみなどをじっとこらえること」という意味で、ひたすら我慢することです。
上記に共通するのは「耐え忍ぶ」という意味です。
「堪忍」の使い方
「堪忍」は名詞として「堪忍する・した」「堪忍してあげる」「成らぬ堪忍するが堪忍」などと使われます。
基本的に、怒りの感情を我慢して人の過ちをゆるすことや、痛みや苦しみをじっとこらえることに使われる言葉です。
「堪忍」の例文
・『泣きながらお願いをされて仕方なく堪忍してあげる』
「勘弁」と「容赦」と「堪忍」の違い
「勘弁」は「他人の失敗を渋々許すこと」「他人の要求を断ること」という意味です。
「容赦」は「罪や失敗などを広い気持ちで大目に見ること」「本来厳しいものごとを手加減すること」という意味です。
「堪忍」は「怒りの感情を我慢して人の過ちをゆるすこと」「痛みや苦しみをじっとこらえること」という意味です。
まとめ
今回は「勘弁」と「容赦」と「堪忍」について紹介しました。
「勘弁」は「相手を渋々許す」「相手のお願いを断る」、「容赦」は「広い気持ちで許す」「手加減する」、「堪忍」は「耐えて許す」「じっとこらえる」と覚えておきましょう。