この記事では、「恐れ多い」と「恐縮」の違いを分かりやすく説明していきます。
「恐れ多い」とは?
恐れ多いとは、おそれおおいという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、おそれるとかきょうふといった意味の恐れの文字に、数量が沢山あるや豊富だといった意味がある多いの文字を加える事で誕生した言葉となっています。
以上の事から恐れ多いは、目上の人に対して失礼になるので申し訳ない事を表すのです。
「恐れ多い」の使い方
恐れ多いは、目上の人に対して失礼にあたる行為をしてしまった時に申し訳ない気持ちを伝える際に用いられる言葉となっています。
元々は身分が高い人に対し身分が低い者が発言したり、出しゃばった行動をする事に関して申し訳ないという気持ちを伝えるための言葉だったのです。
現在では会社の上司等の目上にあたる人に対して発言する時に、その前置きの言葉として使用されるケースが多く見られます。
「恐縮」とは?
恐縮とは、きょうしゅくという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、おそれるやびくびくする、畏まるといった意味を持っている恐の漢字に、小さくするとかちぢむといった意味を有する縮の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ恐縮は、恐れて身が竦んでしまう事を示すのです。
「恐縮」の使い方
恐縮は、他者に責められる等した際に感じる恐怖心に対して用いられる言葉となっています。
具体的には有り得ない失敗をしたり、何らかの問題を起こした時に気恥ずかしさや申し訳無さを感じた結果、身が竦んでしまう際に使用される事が多いです。
他にも思わず身が竦んでしまう様な厚意を受けて、申し訳ないと感じる気持ちに対してもこの言葉が用いられたりします。
「恐れ多い」と「恐縮」の違い
恐れ多いと恐縮の文字表記を並べて見比べてみると、2文字目以降の文字が違う事に気付く事が可能です。
所が最初の文字が同じ恐の漢字であり、混同する危険性のある言葉同士と言えます。
ただし使われている文字の大半が違うため、表現する意味には違いを発見する事が出来るのです。
まず恐れ多いは、目上の人に対して失礼にあたるので申し訳ない、という気持ちを表現する言葉となっています。
一方の恐縮は、恐れや申し訳無い気持ちから身が竦む事を示す言葉です。
「恐れ多い」の例文
・『恐れ多い事だと思いながらも、私は上司に自分の意見を伝えました』
「恐縮」の例文
・『わざわざご連絡頂き、大変恐縮です』
まとめ
2つの言葉は共に最初に同じ、恐の漢字が使われているため、共通点のある言葉同士と言えます。
ですがそれ以外の文字には違いがあるので、示す意味自体には相違点を見出す事が可能です。
ちなみに恐れ多いは、目上の人に失礼だとか自分には勿体ないといった気持ちから申し訳無いという意味に使う言葉となっています。
対する恐縮は、恐怖や厚意に対して思わず身が竦んでしまう事に対して用いる言葉です。