この記事では、「用語」と「単語」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「用語」と「単語」の違い
「用語」とは、使用されている言葉や文句のことです。
「単語」とは、文法上、意味や役割を持つもっとも小さい言葉の単位です。
どちらも言葉を意味しているのですが、まったく同じことを意味しているのではありません。
「言葉を意味する」という文は、細かく分けると「言葉」「を」「意味」「する」になります。
意味や役割を持つものとして、これ以上小さくすることはできません。
このようなものが「単語」です。
「単語」の中でも、特定の分野で用いられる言葉を「用語」といいます。
「用語」と「単語」の使い方の違い
意味や役割を持つもっとも小さな言葉の単位を指して「単語」といいます。
「用語」は、使用される言葉や文句のことですが、特に特定の分野で使われる言葉を指して「用語」といいます。
「脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたまった状態です」という文は、意味や役割のある最小の言葉単位にすると、「脂肪肝」「とは」「肝臓」「に」「脂肪」などとすることができます。
これが「単語」です。
脂肪肝は医学の分野で使われている言葉です。
特定の分野で使われている言葉なので「用語」になります。
このような使い分けがされています。
「用語」と「単語」の英語表記の違い
「用語」は英語で、言葉遣いの意味では“wording”や“usage”や“diction”と表現をし、専門分野の語の意味では“term”と表現をします。
「単語」は英語で“word”と表現をします。
「用語」の意味
「用語」とは、使用されている言葉や文章中の語句のことです。
特に専門分野で使われている言葉を指していいます。
原発性硬化性胆管炎は医学用語の一つですが、医学の知識がない人は、この言葉を聞いても意味が分からないと思います。
この言葉は特定の分野で使われている言葉なので、「用語」といえます。
「用」という漢字には、もちいるという意味があり、「語」という漢字には、ことばという意味があります。
つまり、「用語」とは言葉の用いられ方のことです。
「用語」の使い方
「用語解説」のような使われ方をし、この場合は言葉や文章中の語句の意味を説明するという意味になります。
「用語」は意味を持った言葉のかたまりで、「が」「を」など、接続詞としての役割はあっても、それ一つでは意味がわからないものを指してはいません。
「用語」は、特に特定の分野の言葉を指して使われることがあり、「医学用語」「建築用語」のような使われ方もします。
「用語」を使った例文
・『専門用語を使って説明されても意味がわからない』
・『よく見聞きする用語』
・『用語の説明をしてください』
・『この用語の意味は何ですか?』
・『専門用語ではなく、優しい言葉を使おう』
「用語」の類語
「術語」が類語です。
専門分野で特に限定された意味で使用されている言葉という意味があります。
「用語」の対義語
「俗語」が対義語です。
日常生活で一般的に用いられている言葉という意味があります。
「単語」の意味
「単語」とは、文法で意味や役割を持ったもっとも小さな言葉の単位です。
「明日は晴れです」は文です。
これを意味や役割を持ったもっとも小さな言葉に分けると、「明日」「は」「晴れ」「です」となります。
この一つ一つが「単語」です。
「単語」は意味や役割を持っているものなので、「明日」をさらに小さく分けて「明」「日」としては、「単語」ではなくなってしまいます。
「は」だけでは意味が分からないと思うかもしれませんが、「は」は接続詞としての役割を果たしているので、「単語」といえます。
「単語」の使い方
文法で使われることが多い言葉です。
意味や役割を持つ、もっとも小さな言葉の単位を指していいます。
「明日は晴れです」の文の場合は、「明日」「は」などを指して「単語」といいます。
最小の単位なので「明日は」は、「単語」ではありません。
「単語」を使った例文
・『できるだけ多くの単語を書いてください』
・『これからいう単語を覚えてください』
・『試験のために覚えなければならない単語がたくさんある』
・『単語を学ぶための教材を購入する』
・『フィリピン語の単語を覚える』
「単語」の類語
「言葉」「語句」が類語です。
「言葉」には、分の構成要素としての役割のある語という意味があります。
「語句」とは、言葉のことです。
「単語」の対義語
最小単位ではないという意味で「文」が対義語になります。
「文」には、一語以上の言葉からなる、一区切りまとまりのある考えを示すものという意味があります。
まとめ
似ているような意味を持っている2つの言葉ですが、「単語」は文法上で意味や役割を持つもっとも小さな言葉の単位で、「用語」は専門の分野で使われる言葉で、指しているものが違います。