「買い叩く」と「買い取る」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「買い叩く」と「買い取る」の違い金融・経済

この記事では、「買い叩く」「買い取る」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「買い叩く」と「買い取る」の違い

「買い叩く」「買い取る」は、どちらも購入して自分のものにするといった意味では同じなのですが、内容的に違いがありますので混同しないように気をつける必要がある言葉です。

「買い叩く」は、相場よりも安い値段で買うといった意味ですので、売り手側に損をさせているといった印象が強くなります。

つまりあくどいやり方、商売といった意味合いがあります。

一方の「買い取る」は買って自分のものとするといった意味ですので通常はこちらの言葉を使うことになります。


「買い叩く」と「買い取る」の使い方の違い

「買い叩く」「買い取る」の使い方の違いは、購入方法にあります。

例えば売り手側の不利な状況につけこみ安くさせて買うといったことは「買い叩く」と言います。

いい言葉で言うならば「やり手」ですが、悪い言葉で言えば「あくどい」「あこぎ」ということになります。

一方、正当な値段で買う、通常の売買取引、販売方法で買うことは「買い取る」となります。

つまり「買い叩く」とは、買い方が悪い、あくどい印象が強いと覚えておくといいでしょう。


「買い叩く」と「買い取る」の英語表記の違い

「買い叩く」は、“beat down”と表します。

例文は“She beat the price of the toy down to 500yen.”(彼女はそのおもちゃを買い叩き500円にした)という風に使います。

「買い取る」は、“buy”“purchase”となります。

「買い叩く」の意味

「買い叩く」とは、売る側の不利な状況につけこみ、相場よりもかなり安い値段で買うことを言います。

つまり「不当な安値で買う」わけですので、悪い印象があります。

しかし商売、仕事では利益を上げることになりますので、やり手、有能といったニュアンスが伝わります。

「買い叩く」の使い方

「買い叩く」とは、本来の値段よりもかなり安く買うといった時に使います。

相手の不利な状況につけこみ、安く買うことは、場合によってはあくどい、ひどい買い方に見えることもあります。

しかし仕事として考えれば、賢い仕入れ方と評価されることもあるでしょう。

前後にある言葉で、いい意味、悪い意味とどちらにも使いますが、一般的にはあまりいい買い物方法とは認識されませんので注意してください。

「買い叩く」を使った例文

・『足元を見て買い叩かれているのはわかっているが、すぐに現金が欲しいので仕方がない』
・『困っている人から土地を買い叩くなんて、あまりいいやり方とは言えない』
・『今月中に倉庫にある在庫を売りさばきたいという相手の気持ちを読んで、買い叩く』
・『相手は管理の必要な土地を所有しておくより、当座の現金が欲しいのだから、買い叩くチャンスだ』

「買い叩く」の類語

「買い叩く」の類語は、「値切って買う」「二束三文で買う」「搾り取る」などがあります。

「買い叩く」の対義語

「買い叩く」の対義語は、「売りさばく」「高値で売る」「売りつける」などがあります。

「買い取る」の意味

「買い取る」とは、買って自分のものとすることを言います。

相手側と自分側、双方納得した売買といったことでもあります。

「買い叩く」は相手側が不利になり、あまりいい売買の方法とは言えませんが「買い取る」はそのようなニュアンスはありません。

「買い取る」の使い方

「買い取る」とは、それまで借りていたものに対してお金を出して完全に自分のものとする、売り物をお金を出して買う、誰かの所有している物品をお金を出して買うなどに使います。

「買い取る」を使った例文

・『彼がコレクションしていたレコードを捨てると言うから、僕が買い取ることにした』
・『私の不注意で商品に傷をつけてしまったので、責任をとって買い取ります』
・『兄の車を買い取るか、迷ったけど、使う時にその都度レンタルした方がいいので断った』
・『今ある在庫、全部買い取るって言う女性客が現れたので助かった』
・『基本的に衣装は全部レンタルですが、気に入ったら買い取ることもあります』

「買い取る」の類語

「買い取る」の類語は、「買い上げる」「買い入れる」「購入」などがあります。

「買い取る」の対義語

「買い取る」の対義語は、「売り払う」「売り渡す」「売却」などがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「買い叩く」「買い取る」二つの言葉の意味と違いを説明しました。

どちらも「購入する」という意味合いは同じなのですが「買い叩く」は人の弱みにつけこみ安く売らせる、悪い買い方といった意味があります。

人に対して使う場合はよく考えて使った方がいいでしょう。

通常は「買い取る」という言葉を使う方が無難です。

それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けをするようにしてください。