「挑む」と「臨む」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「挑む」と「臨む」の違い生活・教育

この記事では、「挑む」「臨む」の違いを分かりやすく説明していきます。

「挑む」と「臨む」の違い

「挑む」「臨む」の違いについて紹介します。


「挑む」と「臨む」の使い方の違い

「挑む」「何かに挑戦すること」に使われます。

人と競うことを申し込んだり、困難なことに自ら向かっていくことを表します。

「臨む」「ある場面に直面すること」に使われます。

きちんとした態度で、あるものごとに対応することを表します。


「挑む」と「臨む」の英語表記の違い

「挑む」の英語表現は下記の通りです。

1つ目は「challenge」で、日本語でも「チャレンジ」と言います。

ただし、日本語の場合は「新しいことや難しいことに挑戦する」という意味で使われますが、英語の場合は「異議を申し立てる、事実や正当性を主張する」「相手に試合を申し込む」という意味で使われます。

“I challenged a champion of last year.”
(私は去年度のチャンピオンに挑んだ)
2つ目は「work hard」で、「必死に働く」というニュアンスです。

“She worked hard to make her dream come true.”
(彼女は夢の実現に挑んだ)
「臨む」の英語表現は以下の通りです。

1つ目は「face」で、「直面する」という意味です。

“She faced the difficult problem.”
(彼女は困難な問題に臨んだ)
2つ目は「attend」で、「出席する」「参加する」という意味です。

“He is going to attend an important presentasion.”
(彼は重要なプレゼンテーションに臨みます)

「挑む」の意味

「挑む」「いどむ」と読み、以下の4つの意味があります。

1つ目は「こちらから戦いや争いを仕掛けること」という意味で、強い相手に挑戦することを言います。

2つ目は「ある対象に向かって進んでいくこと」という意味で、難しいことに挑戦することを言います。

3つ目は「異性に関係を迫る」という意味で、異性に言い寄ることを言います。

4つ目は「張り合う」という意味で、古い言い回しになります。

上記に共通するのは「新しいことや困難なことに自分から向かっていく」という意味です。

「挑む」の使い方

「挑む」「強い相手や新しいこと、困難なことに挑戦する」という意味で使われます。

「挑む・挑んだ」と動詞として使われたり、副詞として「挑んで」と使われたりします。

基本的に、負けたくないという思いで人やものごとに挑戦することであり、やる気があることが感じられる表現です。

「挑む」を使った例文

・『学生時代は悪くてよく強い相手に決闘を挑んでいた』
・『今回の大会では新記録に挑みたい』
・『決勝戦で今まで勝ったことのないチームに挑んだ』
・『相手を論破したいと思い討論に挑んだ』
・『彼は酔っ払うと女性に挑む癖がある』

「挑む」の類語

「競り合う(せりあう)」
「同じ力量を持つ同士が、負けたくないと思い争うこと」という意味です。

「立ち向かう(たちむかう)」
「自分から敵に向かっていくこと」「ものごとに対して正面から取り組むこと」という意味です。

「挑む」の対義語

「逃げる(にげる)」
「危険を避けたり、相手に捕まらない様に、手の届かない所に去ること」という意味です。

「臨む」の意味

「臨む」「のぞむ」と読み、以下の4つの意味があります。

1つ目は「ある場所や風景などを目の前にする」という意味で、そこに相対している状態を言います。

2つ目は「ある事態や状態に直面する」という意味で、自分を取り巻く環境に対応することを言います。

3つ目は「特別な場所に出席や参加すること」という意味で、意思を持って参加することを言います。

4つ目は「しっかりとした態度で人に対すること」という意味で、最初から策を練って対応することを言います。

上記に共通するのは「ある場所や状況に直面する」という点です。

「臨む」の使い方

「臨む」は、「ある場所や状況に参加したり直面すること」という意味で使われます。

「臨む・臨んだ」と動詞で使われたり、副詞として「臨んで」と使われたりします。

同じ読み方をする言葉に「望む」がありますが、こちらは「遥か遠くに見える」「そうあって欲しいと心に思う」という意味で、「臨む」とは全く違います。

具体的な場所や物、或いはある状況に直面することであり、自らきちんと向き合う意思が感じられる表現です。

「臨む」を使った例文

・『海に臨んだ場所で休憩した』
・『あえて危機に臨む様なことはしない方が良い』
・『神聖な気持ちで儀式に臨むべきだ』
・『全員やる気満々で試合に臨んだ』
・『彼は厳正な態度で裁判に臨んだ』

「臨む」の類語

「当面する(とうめんする)」
「直接目の前にして向き合うこと」という意味です。

「際する(さいする)」
「ある出来事や事態に遭遇すること」という意味です。

「臨む」の対義語

「背にする(せにする)」
「あるものが背後に来る様にすること」という意味です。

まとめ

今回は「挑む」「臨む」について紹介しました。

「挑む」「挑戦すること」「臨む」「直面すること」と覚えておきましょう。