物事には様々な要素が絡み合ったり、元になって発生している場合がほとんどです。
今回はこれに関連する微妙なニュアンスの違いがある単語3つについてご紹介致します。
この記事では「要因」と「原因」と「真因」の違いを分かりやすく説明していきます。
「要因」とは
これは『ある物事、現象、事件などを成立させる主な構成要素』を表している言葉です。
ポイントは『構成要素』にあります。
例えば犯罪事件などを成立させるためには様々な構成要素があります。
場所や時間、状況や被害者と加害者の関係などです。
これらは一つではなく様々存在しており、複雑に絡み合って犯罪を成立、発生してしまうことになっています。
つまり『何かが何かしたらめる為の1つ以上の構成要素』と言えるのです。
‐「要因」の例文
・『成功の要因を探ることは次の成功にもつながる』
・『利便性と安全性の二つの要因がそろうことでこのシステムは成り立つ』
「原因」とは
これは『ある物事や現象、事件などを引き起こす元になっているものや事柄』を指す言葉です。
ポイントは『元になっている』という部分です。
つまり、『原因』が発生するスタートポイントになっていることになります。
一点注意をしたいのは『原因』はだいたいが1つの重要なことが元になっていますが、必ずしも1つだけというわけではありません。
例えば肌荒れの『原因』は乾燥が主な理由ではありますが、それ以外にも清潔かどうかなども『原因』として考えられます。
また、『原因』については具体的な度合いを考慮していないケースもあります。
これが、『原因』が複数になりえる一つの理由でもあります。
「原因」の例文
・『失敗の原因をつきとめて次の機会に備える』
・『運転手の不注意に原因がある不幸な交通事故であった』
「真因」とは
これは『ある物事や現象、事件などを引き起こす元になっている本当の原因』という意味を持っている言葉です。
何かを発生させたり成り立たせる為の一番の『根本原因』と言い換えることもできます。
つまり、『真因』は一つであるのです。
例えば先ほどの肌荒れについて調べた時に乾燥や清潔さ、食生活など様々な『原因』があるかもしれませんが、そもそも家系的に乾燥肌の場合は遺伝が『真因』と考えられることもあります。
つまり、ほかの『原因』を排除しても物事を成り立たせることができる要素が『原因』なのです。
「真因」の例文
・『この事件の真因を追及する』
・『この設備の不調の真因がどこにあるのかをチームは調査した』
「要因」と「原因」と「真因」の違い
物事などを成り立たせるという部分を共通にして、それぞれ『1個以上の構成要素』、『元になっている1個以上の理由』、『本当の原因』という違いをつけることができます。
『要因』はあっても発生しないことや成り立たないはありますが、『原因』と『真因』は成り立っていることや発生していることに使われます。
また、『原因』よりも更に深い部分に『真因』があるというの区別をつけることができるポイントがあるのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
『原因』と『真因』は漢字から違いをイメージすることが容易ですが、『要因』と『原因』の違いは難しく、混乱しがちだったのではないでしょうか。
是非例文を作ってみながら違いに慣れてみることをお勧めします。