この記事では、「簡潔」と「簡略」と「簡単」の違いを分かりやすく説明していきます。
同じように見える熟語を、理解していきましょう。
「簡潔」とは?
簡潔(かんけつ)とは、短くて余計なものが無いこと。
すっきりしていて、分かりやすいことです。
長い文書を上手く整理してまとめる仕草をあらわしています。
ちなみに「簡潔」の「潔」は「いさぎよい」と読めます。
いさぎよいには「乱れていない」という訳があります。
そして「無駄がない」という意味もあります。
そのため重要なポイントは残しつつ、短時間で分かるものが「簡潔」になります。
欲しい情報はしっかり盛り込みつつ、無くてもいい箇所を省いていく作業が簡潔です。
記述式の問題で目にすることも多い、テストでよく見る熟語です。
「簡略」とは?
簡略(かんりゃく)とは、正式なやり方をおこなわず、手軽に済ませること。
すべての作業を完璧にやらずに、一部の作業のみおこなう方法です。
時間や手間を省いた、簡単なものを簡略と呼んでいます。
簡略の「略」には「はぶく」という訳があります。
本来の「はぶく」とは、とても大切な事柄は残して、その他をはしょるという意味があります。
優先事項をわきまえて、しなくてもよい動作をしないのが簡略です。
時間短縮のため早く仕事を終わらせるときに「簡略」という用語を用いています。
「簡単」とは
簡単(かんたん)とは、単純で分かりやすいこと。
初めておこなう人でも、すぐ理解できるくらい易しいことです。
仕組みが複雑でないもの、面倒だと思わないものを「簡単」と呼んでいます。
簡単の「単」には「ひとつ」という意味があります。
3つや4つなど、いくつもの問題が絡んでいないこと。
ぱっと見てすぐに判断できるくらい、分かりやすい現象が「簡単」になります。
時間をかけなくても作れる簡単レシピ、すぐ分かる簡単な算数の問題、お年寄りでも操れる簡単スマホなど、多くの人が魅力的に感じるものが「簡単」です。
「簡潔」と「簡略」と「簡単」の違い
どれも「簡」という漢字が含まれているので、同じように見えてしまいます。
「簡」という字には「余計なプロセスを省いた」という意味があります。
そのためいずれも、手短にまとめたものです。
ただ何を短くするかによって、選ぶべき熟語が変わってきます。
たとえば文章や文書に用いるのは「簡潔」です。
長文を短文に要約したいときに使います。
そして簡略は、手続きや仕様をシンプルにしたものです。
仕組みそのものや、構造を変えるときに使います。
そして「簡単」とは、難易度が低いこと。
初心者でも挑戦できるくらい、分かりやすくて難しくないもの全般につかいます。
まとめ
「簡潔」と「簡略」と「簡単」の違いを分かりやすくお伝えしました。
簡潔とは要点をおさえた、短い文のこと。
そして簡略は時間のかかる手続きを、短くコンパクトにすること。
簡単とは誰でも分かるくらい、易しいことです。
違いを学んで、知識を磨いていきましょう。