みなさんは「修行」と「修練」と「修業」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「修行」と「修練」と「修業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修行」とは?
「修行」は「しゅぎょう」という読み方になります。
この「修行」は「悟りを求めて仏の教えを実践すること」、あるいは「一切の欲望を断って心身を鍛練・浄化する宗教的行為」を意味している言葉です。
「修行」の例文
ここで「修行」の例文を見ていくことにいたしましょう。
具体的には以下のようなものがあります。
・『彼は修行僧となって、仏の境地に至っることができたのだ』
・『修行の終着点とは煩悩を捨て去ることです』
「修練」とは?
「修練」は「しゅうれん」という読み方になります。
この「修練」は「精神・技芸などを磨き鍛えること」を意味しています。
「修練」の例文
では、ここで「修練」の使い方を見ていくことにいたしましょう。
どのような使い方があるのでしょうか?
・『神業とも言える彼の技は日頃からの修練のたまものだ』
・『どれだけ修練を続けると、あれほどの強靭な身体になると言うのだ?』
「修業」とは
「修業」は「しゅぎょう」という読み方になります。
この「修業」は「学術・技芸を習い修めること」を意味している言葉です。
「修業」の例文
続いて「修業」の例文を見ていくことにいたしましょう。
以下のような文が挙げられます。
・『絵画展で認められるためには、まだまだ修業を積み重ねていかなければならない』
・『長年の修業により、彼は秘技を体得することでができた』
「修行」と「修練」と「修業」の違い
では、ここで「修行」と「修練」と「修業」の違いを見ていくにしましょう。
どのような相違点があるのでしょうか?前述のように「修行」は「悟りを求めて仏の教えを実践すること」ということでした。
「修練」は「精神・技芸などを磨き鍛えること」であり、「修業」は「学術・技芸を習い修めること」です。
ここで「修行」と「修業」を違いをみると、「宗教的な意味で使えるかどうか」ということと「目的」の違いがあります。
「修行」は「行いを修める」ということからと宗教的なことで使われますが、「修業」は「生業を修める」ということから「学問や技芸などのスキル」に対して使うのです。
また「修行」は「仏教や武道などを学ぶことによって精神を鍛えること」が目的であり、「修業」は、「特定のスキルを得ること」が目的となります。
前者は目的達成のゴールがありませんが、後者は明確なゴールある点も相違点になってきます。
これに対して「修練」は「精神・技芸などを磨いて鍛える」という意味なので、2つの言葉の要素を合わせて持っている言葉と言えるでしょう。
まとめ
ここまで「修行」と「修練」と「修業」の意味と違いを説明してきました。
これらの言葉は日頃からの私たちの心のあり方や姿勢を求めていることかもしれません。