この記事では、「社外監査役」と「社外取締役」と「社内取締役」の違いを分かりやすく説明していきます。
役職にまつわる知識を身に付けていきましょう。
「社外監査役」とは?
社外監査役とは、会社の外部から雇った役員のこと。
企業の会計が適切におこなわれているか、取締役が不正な行為をおこなっていないか、客観的にチェックする業務をおこなっています。
監査役会の一員で、株主総会で決められた人が監査役につきます。
疑問があるときは、いつでも財務状況を確認したり報告を求めたりできます。
最近では風当たりのよいという意味をもつ、コーポレントガバナンスを重視する企業が増えてきています。
そのため社外監査役を、積極的に置く会社が多くなってきています。
「社外取締役」とは?
社外取締役とは、外部から招く取締役のこと。
会社としてまっとうな事業をおこなっているか、正しい目で判断していく役員を指します。
会社としてあるべき姿に至れるよう、陰ながらサポートをおこなうのが社外取締役の役目です。
社外取締役に選出されるのは、これまでその会社でスタッフとして働いた経験のない人です。
忌憚ない意見を経営陣に伝えられるように、あえてしがらみの無い人が社外取締役になります。
会社法の改正によって2021年の3月から、すべての上場企業は社外取締役を置くことが義務化されています。
「社内取締役」とは
社内取締役とは、その会社の社長のこと。
実質的な権限を持っていて、日々その会社のために活動している人を示しています。
多くは従業員として長年会社のために尽くしてきた人が、晩年その地位につきます。
内部からのぼり詰めた人、成り上がった人が社内取締役です。
社内取締役に求められるのは、これまでの経験や知識に基づく力強い判断です。
現場にもっとも近い位置にいるので、社員や顧客の意見をよく知っています。
会社として成長するために何をすべきか、広い視野で捉えていくのが社内取締役の役目です。
「社外監査役」と「社外取締役」と「社内取締役」の違い
いずれも企業をうごかす重鎮です。
「社外監査役」と「社外取締役」と「社内取締役」のうち、社外から雇用されるのは社外監査役と社外取締役です。
また社内の人間が業務を担うのは社内取締役です。
上場企業であれば、社外取締役を最低1人は置くことが義務付けられています。
また監査役会がある場合は、社外監査役を最低3人は組み入れる必要があります。
社内取締役は実務をおこなうエキスパートなので、社外監査役と社外取締役の監査を受けながら、法令に違反しない経営をおこなっていきます。
まとめ
「社外監査役」と「社外取締役」と「社内取締役」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも会社の役員を指しています。
「社外監査役」と「社外取締役」は外部から招く、社外のスタッフです。
そして社内取締役は社長として、会社を引っ張っている内部のリーダーです。