「用途」と「使途」と「目的」の違いとは?分かりやすく解釈

「用途」と「使途」と「目的」の違い生活・教育

この記事では、「用途」「使途」「目的」の違いを分かりやすく説明します。

「用途」とは?

使いみち、用いどころの意味を表す熟語です。


「用途」の例文

・用途地域制は、都市の利用価値向上や環境保全などの為、建物の用途を地域別に制限する制度で、工業地域、商業地域、住宅用地などに分類され、例えば、工業地域には住宅を建てられないなどの規制があります。

・地方公共団体が、都市計画で特別用途地域に定めた地区内では、都市計画法第九条に基づき、条例で用途規制を緩和または強化できますが、用途規制の緩和には国道交通大臣の承認が必要です。


「使途」とは?

金銭の使いみちと言う意味の言葉です。

同じ意味で「費途」と言う言葉もあります。

「使途」の例文

・法人が接待費や交際費、機密費などの名目で支出した金銭の内、費途が明らかではない使途秘匿金は、違法な支出の隠れ蓑になることを防ぐ為、法人が支払いの相手先を秘匿する支出については、法人税の課税所得の計算では、損金に算入されず、重加算税の対象になります。

・使途秘匿金は、通常の取引の対価として支出されたことが明らかな場合を除き、帳簿類に支払いの相手方の氏名や名称、住所または所在地、その支払い自由を記載しないもので、金銭に限らず、贈与、供与など、金銭以外の資産の引渡しも、金銭支出と同じ取扱いになります。

「目的」とは

成し遂げようとする事柄や、その行為の目指すところ、意図した事柄を示す言葉です。

哲学用語では、意志によって実現が求められ、行為の目標として行動を方向付けするものを表します。

「目的」の例文

・SuicaやICOCAなどICカードで鉄道を利用する際、乗車駅と目的地の駅にICカード対応の自動改札機が設置されていても、経由する区間内に非対応区間が挟まる場合は、残高があっても降車駅の自動改札に引っ掛かるので、駅係員に解除してもらいましょう。

・事象や性質を「それらが何の為に存在し、あるいは、何の為にその性質を持つか」と言う目的の観点から説明する形式を目的論と呼び、例えば「トンボに翅があるのは飛ぶ為です」と言う説明になります。

「用途」と「使途」と「目的」の違い

「用途」は、ものの使いみちを表す言葉です。

「使途」は、金銭の使いみちを表す言葉で、経理や税務などの場面でよく使われます。

「目的」は、その行動の目指すところや、成し遂げようとする最終的な事柄、行動の意図した事柄を示す言葉です。

まとめ

用途と使途はそれぞれ、モノとカネの使いみちを示す言葉です。

取扱説明書などに書かれた用途以外でそのものを使うと、思わぬ事故に見舞われることがあります。

使途不明金は、家計でもなるべく出さない方が、無駄遣いや余計な疑惑を招かずに済むので、明朗会計に努めましょう。

脳が実行する合目的的行動や直感的判断は、ディープラーニングにも応用されつつあります。