この記事では、「観賞」と「鑑賞」と「感賞」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉の区別をつけていきましょう。
「観賞」とは?
観賞(かんしょう)とは、目で見てその良さを心から味わうこと。
初日の出や植物、魚などを見ることです。
美しいもの、細工が凝っているものを眺めること、惚れ惚れとすることが観賞です。
観賞は「観る」という語句がはいっています。
「観る」とは、観察すること。
その物をじっくり見て、心に留めるさまを言い表しています。
春の星空観賞会、夏のホタル観賞会、秋のバラ観賞会など、日常生活のいたる所で観賞は用いられています。
「鑑賞」とは?
鑑賞(かんしょう)とは、美術や芸術などに触れて、その良さに酔いしれること。
心を震わせる、あまたの感動をあらわします。
偉大な音楽や美しい彫刻を五感で感じて、ジーンとするのが鑑賞になります。
鑑賞には「鑑」という、やや難しい言葉がはいっています。
鑑とは、祭で使われていた「かがみ」のこと。
物の姿をくっきり表現することから「真実をあらわす」という訳があります。
そのため鑑賞も、ただ目で見るだけではなく、細部まで観察して、本質を見抜いていくという意味があります。
「感賞」とは
感賞(かんしょう)とは、心を動かされて感心すること。
優れたお手本を見て、褒めたたえることです。
立派なおこないをしている人、心がすっきりするような所作をした人を褒めちぎるシーンで用いています。
そもそも感賞とは「感動して賞賛する」と書きます。
感動の「感」には、何かに接して心が大きく揺れ動かされるという訳があります。
その後の人生に大きく左右するような、心の琴線に触れる出来事に出会ったとき「感賞する」といいます。
上の立場の下が、年下の人に対して用いることが多いです。
「観賞」と「鑑賞」と「感賞」の違い
それぞれ「かんしょう」と読めるので、スマホで間違えて変換してしまうこともあります。
とくに迷いやすいのは、観賞と鑑賞です。
観賞はその物の姿を、楽しむこと。
視覚からはいってきた情報を、単に楽しむシーンで用います。
それに対して鑑賞は演劇や絵画、映画など芸術作品を味わうときに使います。
自分の心を大きく動かして、色々と感じ取ること。
胸が熱くなるような、感動体験をするのが鑑賞になります。
そのため、より深みがある語句は観賞よりも鑑賞になります。
また感賞は、優れた人を褒めること。
おだてて持ち上げることです。
まとめると「観賞」は自然や動植物に対して使います。
そして「鑑賞」は絵画や映画そして本などに用います。
感賞は、人物に対して使用します。
まとめ
「観賞」と「鑑賞」と「感賞」の違いを分かりやすくお伝えしました。
日常生活でよく使うのは観賞と鑑賞になります。
観賞は花や星など、自然に対して使います。
鑑賞は絵画や映画など、人の手がはいった作品に対して用います。
そして感賞は心から感心して、その人を良く言うことです。