残念ながら我々の社会ではなんらかの行為への反応として相手を攻撃する行動があります。
今回はニュースでもよく聞くこららの言葉3つについてご紹介致します。
この記事では「報復」と「制裁」と「復讐」の違いを分かりやすく説明していきます。
「報復」とは
これは『ひどい仕打ちなどを受けたものが、仕打ちを行った相手に対して仕返しをすること』を表している言葉です。
どちらかというと国際関係などで使われることが多く、『他国の不当な行為や理不尽に対して同様の行為で報いること』を表します。
ポイントになっているのは『同様の』という部分であり、とても機械的で冷たい感情を受ける言葉です。
例えば最近では米中関係が状況が続いており、関税をお互いの製品に掛け合ったりして『報復』合戦を繰り広げているのをニュースで見かけたことがある方も多いはずです。
もちろん国際関係だけでなく、人と人、組織と組織の間でもありますが、ポイントは『同様の行為』であるという部分です。
平たい言葉で説明すると『やられたから粛々とやり返す』というイメージが強いのがこの単語の持つ意味になっています。
‐「報復」の例文
・『A国はテロへの報復として空爆を決定した』
・『この関税は報復措置の一環として来年の4月から効力を持つ』
「制裁」とは
これは『法律や道徳、グループでの習慣や取り決めなどの規律に背いた行為を行った者を懲らしめること。
もしくはその罰のこと』という意味を持っている言葉です。
どちらかというと何かしらのルールに違反した行為に対して罰する意味として行うものを指します。
例えば国家間でも国際ルールに背いた行動などを行った場合は『制裁』として国交を断絶したりなどします。
ビジネスシーンなどでも社員などが規則に違反した場合、『制裁』として減給や降格、謹慎や場合によっては懲戒解雇を行ったりなどします。
ポイントは『規律に背いた行為』という部分にあることを覚えておきましょう。
「制裁」の例文
・『佐藤さんの行った行為は世間から道徳的な制裁を受けることになった』
・『その組織は裏切りものに暴力で制裁を加えた』
「復讐」とは
これは『ひどい仕打ちなどを受けたものが、仕打ちを行った相手に対して恨みの感情をもって仕返しをすること』を表す言葉です。
ポイントは『恨みの感情』という部分になります。
受けた仕打ちに対して抑えることができないマイナスの感情が込められた単語が『復讐』です。
例えばいじめなどを受けた人間が『復讐』の為に仕返しをして痛い目に合わせるというのは現実世界やドラマ、映画でも見られます。
仲間を殺害されたり傷つけられたりした人間が怒りをもって傷つけた敵を痛めつけるような行為は古今東西不変のテーマとしてその例の枚挙にいとまがありません。
「復讐」の例文
・『一族を滅ぼされた復讐の旅に彼は出た』
・『昔の行為に対する復讐なのか坂田さんの態度はひどく冷たい』
「報復」と「制裁」と「復讐」の違い
それぞれ『やられたことをやり返す』、『規律を破った者を罰する』、『恨みの感情をもってやられたことをやり返す』という違いをつけることができます。
『制裁』は他の2つとかなり意味が違いますが、『報復』と『復讐』はとても似ています。
『復讐』が感情的なものであるという部分を覚えれば違いのイメージを付けることはとても簡単です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
『制裁』はルール違反者に対して行われる処罰ですので理解はできますが、『報復』や『復讐』は主観的な要素も絡む意味が強い言葉ではないでしょうか。
できればこの様な言葉を使われることも使うこともない人生を送りたいものです。