「反駁」と「反論」と「弁駁」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「反駁」と「反論」と「弁駁」の違いとは?生活・教育

「反駁」「反論」「弁駁」という言葉をご存知でしょうか。

「反論」は耳にしたことがあっても、「反駁」「弁駁」は、普段の生活においてあまり耳にする機会はありません。

この記事では、「反駁」「反論」「弁駁」の違いを分かりやすく説明していきます。

「反駁」【はんばく】とは?

「反駁」とは、他人の意見に反対して非難や攻撃を加えるという意味です。

攻撃を加えると言っても殴ったりするわけではなく、言い返すということです。

言葉の中にある「駁」の字には、相手の意見をまぜかえすという意味が含まれています。

「駁」の字と、そむく逆らうの意味を持つ「反」の字を組み合わせているのが、「反駁」です。

自分と違う意見を相手が主張してきたから、それに対して言い返すといったような意味合いです。


「反駁」の例文

・『私と同じ意見だと思っていたがそうではなかったので、彼に反駁した』
・『反駁を加えあうばかりで、話が先に進まない』


「反論」【はんろん】とは?

「反論」、三つの言葉の中では、一番聞き馴染みのある言葉ではないでしょうか。

相手の議論や非難に対して言い返すという意味です。

「反駁」と似たような意味ですが、「反駁」よりも、自分の意見を主張するという意味合いが強い言葉になります。

相手の主張に対して、反対の自分の意見を言うというようなイメージです。

「反論」の例文

・『あの会社の社長はワンマンで、誰の反論も受け付けない』
・『多少の反論があった方が、前向きな議論ができる』

「弁駁」【べんばく】とは?

「弁駁」とは、他人の意見の誤りをあげて言い破るという意味です。

「反駁」「反論」では登場しなかった、「言い破る」という意味が出てきました。

自分の意見を主張するというよりは、相手の意見のおかしな所を突いて言い負かすといった意味合いです。

「弁駁」の例文

・『会議の席で、彼は次々と弁駁してみせた』 ・『彼は、さも正しいことを言っているかのように弁駁しているが、自分からは意見を言わない』

「反駁」と「反論」と「弁駁」の違い

「反駁」は、反対意見に言い返すという意味の言葉です。

そして、「相手の意見に反対する」という意味合いの強い言葉になります。

一方「反論」は、言い返すという点では「反駁」と似ていますが、「自分の意見を主張する」ことに重きを置いた言葉です。

「弁駁」は、相手の意見の「誤りを指摘して言い破る」という意味の言葉です。

意見の間違っている所、矛盾している所などを突いて、相手からさらなる意見が出ないようにします。

まとめ

「反駁」「反論」「弁駁」の違いを述べてきましたが、理解して頂けましたでしょうか。

テレビなどの討論会を見ていると、「反論」がないと前向きな議論はできませんが、「反駁」「弁駁」ばかりやり合っていて、話が進まないといったような場面がたまに見受けられます。

自分とは反対の意見でも、相手の話したことを尊重して、是非前向きな議論をしてほしいものです。