皆さんは中学の理科で「伝導」と「対流」と「放射」という現象を学んだことを覚えているでしょうか?
もうすでに忘れているかもしれませんが、日常生活の中でも、これらの現象は身近なものとしてあります。
そこでこの記事では、「伝導」と「対流」と「放射」の違いを分かりやすく説明していきます。
「伝導」とは?
「伝導」は「でんどう」という読み方をしますが、意味は「導いて伝えて行くこと」、あるいは物理での「熱・電気が物体を伝わって行く現象のこと」を指している言葉です。
「伝導」の例文
「伝導」の例文を見ると、以下のような文章が挙げられます。
・『この金属は伝導率が高いんだ。これからいろいろな分野で実用化が進むかもしれない』
・『カーペットの伝導が良くてすごく温かくなる商品だよ』
「対流」とは?
「たいりゅう」という読み方をする「対流」は、「流体の流れによって熱が伝えられる現象」という意味を持つ言葉です。
「対流」の例文
「対流」には次のような例文があります。
・『おふろって熱いお湯が対流してきて上に昇ってくること知ってる?』
・『室内のガスが対流してきているな。ここは危険だぞ』
「放射」とは
「放射」は「ほうしゃ」と読みます。
意味は「光・熱などを外に放つこと」、もしくは「一点から四方八方にはなち出すこと」などを指しています。
「放射」の例文
「放射」の例文は以下の通りです。
・『太陽の光の放射が私たちを明るくしてくれている』
・『今夜は放射冷却のせいでかなり冷え込みようだ』
「伝導」と「対流」と「放射」の違い
ではここで「伝導」と「対流」と「放射」の違いを見ていきましょう。
「伝導」とは「物と物が接触した際に接触している面から熱が伝わる現象のこと」を言っています。
例文でもあったように室内に敷いているカーペットなどは手で触れたところで暖かさを感じますが、これが熱が手に伝わる「伝導」なのです。
「対流」は「空気が動くことでその空気の熱が伝わる現象のこと」のことを言っています。
事例としては、夏に室内でエアコンを稼働させた時に、冷たい空気が降りてきて暖かい空気が上がっていく現象が「対流」です。
冷やされた空気、もしくは温められた風が人に熱を伝えていく現象でもあります 「放射」は「物の熱が電磁波の状態で四方八方に放出されて空気などの熱を伝える媒体がなくても離れたところに熱が伝わる現象のこと」を指しています。
一番分かりやすい例としては、太陽の光が挙げられます。
太陽から出された電磁波が地面を温めることで熱が大気を温める現象が「放射」ですが、電子レンジもこれと同じ原理です。
まとめ
ここまで「伝導」と「対流」と「放射」の意味と違いを説明してきましたが、理科で習ったことを思い出されたでしょうか? 時にはこのように昔習ったことを振り返って思い出してみるのもいいかもしれません。
それで1つひとつ記憶の棚卸をしてみてください。