この記事では、「きっと」と「絶対」の違いを分かりやすく説明していきます。
「きっと」とは?
「きっと」には4つの意味があります。
1つめは、確かにそうであろうという確信や、そうしようという強い決心などを表す語です。
天気予報では、明日は雨だといっています。
降水確率は90%だそうです。
10%程度なら雨は降らないだろうなと思いますが、90%だとほぼ降ることは間違いないでしょう。
このとき、話し手が「間違いなく降るだろう」と抱いた気持ちを表現する場合、「きっと雨が降るだろう」のようにこの語を使います。
2つめは、表情や態度に少しもゆるみがないさまです。
目をとがらせてにらむときの様子をこの言葉で表現することができます。
じーっとにらむのではなく、顔をパッと向けてにらむときの様子がこれにあてはまります。
3つめは、状態や行動にゆるみがないさまです。
帯を結ぶときには、ゆるみがないようにぎゅっとします。
これをぎゅっとするという表現以外で表すとすると、この言葉になります。
4つめは、動作が極めて短い間に行われるさまです。
「きっと」の使い方
間違いなくそうだ、そうなって欲しいなど、話し手の気持ちを表すときに使用をします。
主観的に判断したときに使うことが多いです。
「絶対」とは?
「絶対」の主な意味は4つあります。
1つめは、他に比べたり対立したりするものがないこと、またそのさまです。
ある国では、たった一人だけ君主がいて、その人に対立する人がまったくいません。
君主だけが権力を持っており、支配をしています。
これを「絶対君主」といいます。
2つめは、他のものから限定されないこと、またそのさまです。
ある家庭では母が強い力を持っています。
母を制限できる人は家族の中におらず、母が決めることに他の家族が従っています。
この母の力は「絶対的な権力」といえるでしょう。
3つめは、どうしても、何があってもです。
何があってもそこに行く、何があっても合格するなどの、「何があっても」をこの言葉で置き換えることができます。
4つめは、後に打消しの語をともなって決してです。
「絶対」の使い方
必ずそうである、どうしても、どんなことがあっても、という意味で使用されることが多いです。
強く言い切るときに用います。
「きっと」と「絶対」の違い
確かにそうであるという気持ちを表す語である点が似ていますが、その強さに違いがあります。
強い気持ちを込めて使うのは後者の方です。
「きっと」の例文
・『きっと遅刻をするだろう』
・『きっと喜ぶに違いない』
・『きっとおいしいだろう』
・『明日はきっと温かいだろう』
「絶対」の例文
・『絶対に大丈夫』
・『絶対に合格してみせる』
・『絶対に来て欲しい』
・『絶対に話さない』
まとめ
2つの言葉は、確かにそうだという気持ちを表すものです。
違いは強さの程度で、一方は主観的なものを特にいい、もう一方は客観的な場合もいい、その程度が強いです。