同じ読み方でも意味が異なる漢字はたくさんあります。
その中のひとつとなる「極める」と「究める」と「窮める」。
この記事では、「極める」と「究める」と「窮める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「極める」とは?
極限といった言葉にも用いられる「極」を用いて書く「極める」には、極限の意味からも分かるように、これより先はないというところまで行きつくといった意味となります。
頂点や頂上など、これ以上、上はもうないところまで行きつくことを意味しますが、それが何もプラスの方だけとは限りません。
どん底まで行きつく意味も含まれています。
「極める」の例文
・『私は武道の道を極めると心に誓い修行に励んでいます』
・『彼の失礼極まりない態度を許すことはできません』
「究める」とは?
研究といった言葉にも用いられる「究」を用いて書く「究める」には、調べつくし深くまで明らかにするといった意味やよく調べ本質をつかむといった意味があります。
何か気になることや物事などについて、とことんまで追求し明らかにする行為が「究める」です。
「究める」の例文
・『私は宮大工の技術を究めるため、師匠に付きその腕を伝授して頂いています』
・『学問は非常の奥深く、そう簡単に究めることなどできない』
「窮める」とは
窮地といった言葉にも用いられる「窮」を用いて書く「窮める」には、行き詰まるといった意味があります。
何かものごとなどが壁にぶつかり行き詰まってしまうことを意味するほか、突き詰めるといった意味もあります。
「窮める」の例文
・『バイト生活の私の生活は、貧困を窮める日々の連続です』
・『今回の災害における救出活動は、困難を窮める状態が続いています』
「極める」と「究める」と「窮める」の違い
「極める」は、これより先はないところまで行きつくといった意味があり、それはプラスだけではなくマイナスのことも含まれる。
「究める」は、調べつくして奥深くまで明らかにすることやとことんまで調べつくし本質をつかむこと。
「窮める」は壁にぶつかってしまい行き詰まってしまうこと。
このようにそれぞれ、異なった意味を持つ言葉が「きわめる」です。
使い方に迷った際は、どのような言葉に用いられる漢字かを考えるとわかりやすく、「極める」は、極度や極限。
「究める」は、研究や追求。
「窮める」は、窮地や困窮です。
それぞれに言葉は、「極」、「究」、「窮」の意味が込められた言葉となります。
まとめ
このように同じ「きわめる」でも、何をどう「きわめる」か。
といった意味がそれぞれにあります。
特に「究める」の場合、研究といった言葉にも用いられることから、学問に対し用いられることが多く、そのほか、精神的なものに対しても用いられるといった特徴があります。
言い換えれば、学問や精神的以外の場合は、主に「極める」と「窮める」が用いられるということになります。