この記事では、「自画自賛」と「手前味噌」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「自画自賛」とは?
「自画自賛」は「じがじさん」と読みます。
「自画自賛」は、「自分で自分のことを褒めること」という意味があります。
この場合の「賛(さん)」には、絵画に書き込む誌や文章などのこと、という意味があり、「自画自賛」には、自分で描いた絵に、自分で「賛」を書くという意味があります。
通常は、他人に「賛」と書いてもらうのが普通なのに、自分で書いていることから、「自画自賛」には、自分で自分のことを褒めることという意味があります。
例えば、選挙演説を聞いていたら、立候補者が自分のことを褒めてばかりいることに気が付くかもしれません。
この場合は、「選挙演説で自画自賛ばかりしている立候補者」などという文章を作ることができます。
また、デートに来た彼女が、自分の容姿をほめまくっている場合は、「彼女が自分の顔立ちやスタイルを、自画自賛していた」などという文章にできます。
「手前味噌」とは?
「手前味噌」は「てまえみそ」と読みます。
「手前味噌」は、「自分で自分を褒めること」という意味があります。
「手前」は、自分のことをへりくだって言う表現になります。
また、なぜ「味噌」かと言えば、かつて味噌はスーパーで買うものではなく、自分で作るもので、自分が作った味噌を、互いに自慢しあったという出来事に由来しています。
例えば、会議の席で、出席者の一人が、自分で自分のことを褒めるような演説をしていることがあるかもしれません。
このような場合は、「会議中に、手前味噌の講釈を垂れる人」などという文章を作ることができます。
また、ビジネスシーンで「手前味噌」という言葉を使う場合は、へりくだった表現として使う場合があります。
例えば取引先との打ち合わせ中に、話の流れで、自社の商品を褒めなければならない場面があるかもしれません。
このような場面で、「手前味噌ですが、当社の製品は優秀で……」などと、「自分で自分を褒めるようでお恥ずかしいですが」というニュアンスを、「手前味噌」という言葉を入れることで表現することができます。
「自画自賛」と「手前味噌」の違い
「自画自賛」と「手前味噌」の違いを、分かりやすく解説します。
「自画自賛」は、「自分で自分のことを褒めること」という意味があります。
一方で「手前味噌」は、「自分で自分を褒めること」という意味があります。
どちらも、自分で自分を褒めることを意味するという共通点があります。
ただし、「自画自賛」には傲慢な印象しかないのに対して、「手前味噌」は、謙遜の意味を含むことがあります。
ビジネスシーンで「手前味噌ですが」などと、前置きとして使う場合は、「自分を褒めるようで申し訳ありません」というような、謙遜表現になることがあります。
まとめ
「自画自賛」と「手前味噌」の違いについて見てきました。
2つの言葉には微妙な違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。