周囲に何かを伝えるといったような意味合いを持つ言葉、「発表」と「報告」と「公表」。
よく耳にする言葉で、三つとも似たような響きを持っていますが、果たして違いはあるのでしょうか。
この記事では、「発表」と「報告」と「公表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「発表」【はっぴょう】とは?
「発表」とは、世の中へ表向きに知らせること、大勢の人々に示すことという意味の言葉です。
世の中の多くがまだ知り得なかった情報を、世の中に伝えるといった意味合いです。
自動車メーカーが新型車を「発表」、芸能人が結婚を「発表」など、伝える人が世の中に伝えたいことを伝えます。
世の中が知りたがっている情報を伝えるものではありますが、どちらかというと、「自分が伝えたいから」伝えるといった意味の強い言葉です。
「発表」の例文
・『ライバル社が新製品を発表したことで、売り上げが落ちるかもしれない』
・『女優の〇〇さんが結婚を発表したことにより、〇〇ロスが生まれた』
「報告」【ほうこく】とは?
「報告」とは、知らせ告げること、ある任務を与えられたものが遂行の情況や結果について述べることといった意味です。
自分のことを伝えるというよりは、全体の状況や、その「報告」を聞いた周囲が何かしらの前向きな行動がとれるような内容のことを伝えるといった意味合いです。
ですから、自分が伝えたいから伝えるわけではなく、「周囲に行動してほしいから」伝えるといったイメージです。
「報告」の例文
・『被災地の状況を報告する』
・『闘病の様子を報告する』
「公表」【こうひょう】とは?
「公表」とは、表向きにすること、世間に発表することという意味です。
世の中が知りたがっている情報を伝えるもので、「知りたがっているから」伝えるといった意味合いの強い言葉です。
そして、「公」の字が使われていることからも想像できるように、身近な範囲ではなく、国家や政府、自治体といったような大きな規模での発表となります。
「公表」の例文
・『ウィルス感染者の出た地域を公表するかしないかで議論になった』
・『受け入れ態勢の整った病院を公表した』
「発表」と「報告」と「公表」の違い
「発表」は、大勢の人に知らせるという意味の言葉です。
そして、「自分が伝えたいから」伝えるといった意味合いがあります。
「報告」は、大勢の人に知らせるという意味では「発表」と同じですが、「周囲に行動してほしいから」伝えるという部分で異なります。
「公表」は、世の中の人が「知りたがっているから」伝えるという意味合いになります。
そして、国家や政府、自治体といったかなり「大規模」な発表となるのが特徴です。
まとめ
「発表」と「報告」と「公表」について紹介してきましたが、伝える目的、伝える規模などの細かな違いがありました。
細かな違いではありますが、明確に違う部分でもあります。
「発表」と「報告」と「公表」の違いを覚えて、あなたの生活に是非とも役立てて下さい。